飯田精太郎

飯田精太郎の生涯と業績

飯田精太郎（いいだ せいたろう、1885年9月8日 - 1952年3月7日）は、日本の鉄道技術者、政治家、さらには華族として活躍した人物である。山口県で生まれた彼は、陸軍士官である父・飯田俊助、母・マサの長男として成長した。彼の生涯は、技術と政治の両面で多くの貢献を遺したことで知られている。

学歴とキャリアの初期

精太郎は1907年に京都帝国大学理工科大学で電気工学を専攻し、その後、技術者としてのキャリアをスタートさせる。1908年には臨時台湾工事部に嘱託として就任し、その後、技術者としてのキャリアを積んでいく。彼は鉄道省で新橋電力事務所長や東京電気事務所長を歴任し、国の鉄道インフラ向上に寄与した。

政治家としての活動

1914年、彼は家督を相続し男爵に襲爵した。この後、彼は政治の世界にも進出し、1935年には貴族院男爵議員に選出され、公正会に属する。彼の議員としての活動は1947年に貴族院が廃止されるまで続く。

戦後は、1947年に行われた第1回参議院議員通常選挙で全国区から立候補し当選、緑風会に所属して参議院の電力問題に関する特別委員長としても活躍する。彼は第2回通常選挙には出馬せず、1期のみの議員生活を送った。

役職と貢献

精太郎は、運輸通信次官、技術院参与など、さまざまな公職を歴任し、自らの技術的専門知識をもとに、国の交通インフラの発展に寄与する。電気の活用と鉄道の電化に関する業務にも深く関与し、鉄道電化協会の会長や鉄道電気工業の相談役としても知られる。

晩年と死去

1952年3月7日に66歳で死去した飯田精太郎。その後、彼の功績により、勲二等瑞宝章が追贈された。彼の死は、日本の鉄道技術や政治における一時代の終わりを一つの象徴とも言える。彼の業績は現在でも評価され続けており、技術者から政治家としてのキャリアを持つ先駆者として記憶されている。

親族とその影響

飯田精太郎の弟、飯田祥二郎は陸軍中将としての名声を持ち、精太郎の実家もまた、歴史の中で重要な役割を果たしてきたことが窺える。家族全体が様々な分野で日本の発展に寄与したことが、飯田家の名声を高める一因となった。彼らの影響力は、単に技術や政治の世界にとどまらず、後の世代にも受け継がれているだろう。

参考文献

1. 人事興信所編『人事興信録 第14版 上』人事興信所、1943年。
2. 『貴族院要覧（丙）』昭和21年12月増訂、貴族院事務局、1947年。
3. 衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
4. 霞会館華族家系大成編輯委員会『平成新修旧華族家系大成 上巻』霞会館、1996年。

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