飯田祥二郎

飯田祥二郎（いいだ しょうじろう）

飯田祥二郎は、1888年（明治21年）8月8日に生まれ、1980年（昭和55年）1月23日に亡くなった、日本の陸軍軍人です。最終階級は陸軍中将でした。

生い立ちと初期の軍歴

山口県出身で、陸軍中将男爵の飯田俊助の次男として生まれました。熊本陸軍地方幼年学校、中央幼年学校を経て、1908年（明治41年）5月に陸軍士官学校（20期）を卒業。同年12月に歩兵少尉に任官し、歩兵第42連隊に配属されました。その後、1915年（大正4年）12月には陸軍大学校（27期）を卒業しています。

軍歴

飯田は、臨時軍事調査委員、陸軍省軍務局課員（軍事課）、欧州出張、陸軍歩兵学校教官、歩兵第44連隊大隊長、歩兵学校教官、第4師団参謀、歩兵学校教官、近衛歩兵第4連隊長、第4師団参謀長などの要職を歴任し、1937年（昭和12年）3月に陸軍少将に進級しました。

その後、兵務局長、第1軍参謀長、台湾混成旅団長などを務め、1939年（昭和14年）8月には陸軍中将に昇進しました。

太平洋戦争

太平洋戦争初期には、第15軍司令官としてビルマ攻略を指揮しました。その前には、タイ王国への平和進駐という任務を成功させています（ただし、ごく少数のタイ軍人の抵抗がありました）。ビルマ攻略後には、バー・モウを釈放し、彼との協調を通じてビルマ独立への下地を築きました。

戦後

防衛総司令部付、中部軍司令官を経て、1944年（昭和19年）12月に予備役となりましたが、戦争末期に召集を受け、1945年（昭和20年）7月には関東軍隷下の第30軍司令官としてソ連軍と交戦。捕虜となり、終戦後5年間シベリアに抑留されました。1950年（昭和25年）4月に復員しています。

栄典

飯田は、以下の位階と勲章を受けています。

位階
1909年（明治42年）3月1日 - 正八位
1912年（明治45年）3月1日 - 従七位
1917年（大正6年）3月20日 - 正七位
1922年（大正11年）4月20日 - 従六位
1927年（昭和2年）5月16日 - 正六位
1937年（昭和12年）5月1日 - 正五位
1939年（昭和14年）10月12日 - 従四位
1941年（昭和16年）10月15日 - 正四位
1944年（昭和19年）11月1日 - 従三位
1944年（昭和19年）12月27日 - 正三位

勲章
1939年（昭和14年）4月13日 - 勲二等瑞宝章
1942年（昭和17年）8月19日 - 旭日大綬章
1940年（昭和15年）8月15日 - 紀元二千六百年祝典記念章

外国勲章佩用允許
1941年（昭和16年）12月9日 - 満州帝国：建国神廟創建記念章

親族

兄に飯田精太郎（運輸通信次官・貴族院男爵議員・参議院議員）がおり、義父に三好成行（陸軍中将）、娘婿に国武輝人（陸軍中佐）がいます。

著書

『戦陣夜話』（非売品、1967年）

参考文献

秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年
福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年
外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年

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