首都高速神奈川7号横浜北西線

首都高速神奈川7号横浜北西線

首都高速神奈川7号横浜北西線は、神奈川県横浜市都筑区から青葉区に至る、全長7.1kmの首都高速道路の路線です。この路線は、核都市広域幹線道路の一部を構成しており、2020年3月22日に開通しました。

概要

この路線の建設は、横浜市と国土交通省が第三京浜道路と東名高速道路を結ぶ構想から始まりました。2003年7月には有識者委員会が設立され、沿線住民の意見を取り入れながら計画が策定されました。このプロセスは、日本で初めて「パブリック・インボルブメント（PI）」を導入した事例として知られています。

横浜北西線の開通により、陸・海・空のネットワーク強化による国際競争力の向上、災害時における道路ネットワークの信頼性向上、東名高速道路へのアクセス向上による物流効率化、保土ヶ谷バイパスなどの渋滞緩和、そして沿線地域の生活環境の改善が期待されています。

2005年8月には道路の概略ルートと構造が決定され、2008年9月には都市計画素案が公表されました。全長7.1kmのうち、約4.1kmは「横浜北西トンネル」が占めています。このトンネルは、シールドマシンによって掘削され、2017年に横浜市緑区北八朔町の立坑から出発し、約16ヶ月で完成しました。トンネル内には横浜市営地下鉄グリーンラインや鶴見川が交差しており、水底トンネルに該当するため、道路法により危険物積載車両の通行は禁止されています。

2011年3月15日に都市計画が決定し、2012年7月10日には神奈川県知事から認可が下りました。同月25日には、横浜市と首都高速道路株式会社が事業化を正式に表明し、2014年11月7日に着工しました。

当初、開通目標は2022年4月、着工時点では2021年度とされていましたが、2016年3月27日に当時の菅義偉官房長官が、東京オリンピック前の2020年開通を目指す方針を示しました。近隣住民の協力による用地取得期間の短縮や、トンネル掘削工事と並行して行われた道路設備工事により、約2年早い開通が実現しました。

総事業費は約2,200億円で、横浜市が約620億円を負担する計画でした。

規格

車線数: 4車線
道路規格: 第2種第1級
設計速度: 60km/h

出入口

路線名が特記されていないものは市道です。全線が神奈川県横浜市内に位置しています。

歴史

2001年8月28日: 内閣府の都市再生プロジェクトで、横浜環状線北側区間と東名高速道路接続区間の都市計画決定を早期に実現するよう提言。
2003年7月: 横浜市と国土交通省が有識者委員会を設立し、計画策定を本格化。
2005年8月: 道路のおおよそのルートや構造を定めた「概略計画」を公表。
2008年9月: 都市計画素案を公表。
2011年3月15日: 都市計画決定。
2012年7月10日: 神奈川県知事から認可。
2012年7月25日: 横浜市と首都高速道路株式会社が事業化を正式に表明。
2014年11月7日: 正式に着工。
2019年9月26日: 路線名「高速神奈川7号横浜北西線」および各出入口・ジャンクションの名称を発表。
2020年3月22日: 横浜港北JCT - 横浜青葉JCTが開通し、全線開通。新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、開通記念イベントは中止。

料金

首都高速道路と東名高速道路はともに距離制料金ですが、首都高速道路には上限料金があるため、横浜北西線への通過交通の過剰流入が懸念されました。開通当初は、横浜青葉JCTを介して東名高速と首都高速を連続利用した場合、首都高速の上限料金を引き上げることで、首都高速3号渋谷線経由と同程度の料金となるよう調整されていました。しかし、この措置は首都高全体での上限料金の引き上げに伴い、2022年3月31日に終了しました。

交通量

国土交通省の道路交通センサスによると、令和2年度に実施予定だった交通量調査は、新型コロナウイルスの影響で延期されました。

地理

この路線が通過する自治体は以下の通りです。

神奈川県
横浜市
都筑区
緑区
青葉区

関連情報

関連項目:
横浜環状道路
横浜環状北線
横浜環状南線
首都高速道路
関東地方の道路一覧
外部リンク:
横浜市道路局
横浜市道路局 横浜環状北西線
横浜環状北西線 首都高速道路株式会社

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