香川県立農科大学

香川県立農科大学：設立から香川大学農学部への統合

香川県立農科大学は、1950年に香川県木田郡三木町に設立された公立大学です。その歴史は短く、1958年には国立香川大学に編入され、香川大学農学部となりました。ここでは、その前身である旧制香川県立農業専門学校を含め、大学の沿革や特徴を詳しく解説します。

概要

香川県立農科大学の源流は、1903年に創設された木田郡立乙種農学校に遡ります。直接の前身は、第二次世界大戦後に増設された公立の農業専門学校、旧制香川県立農業専門学校です。学制改革により香川県立農科大学に昇格した後、国立移管を経て香川大学農学部となりました。

同窓会は「池戸会」と称し、旧制・新制合同の会として活動しています。

沿革

前史

1903年2月25日: 木田郡立乙種農学校設立認可。
1905年4月28日: 香川県木田郡立甲種農林学校に改組。
1906年4月1日: 香川県に移管し、香川県立農林学校と改称。
1922年4月1日: 香川県立木田農林学校と改称。
1933年6月: 香川県植民講習所を附設。
1940年2月: 同窓会独立再建、「池友会」（現「池戸会」）と称する。
1943年3月: 本科・第二部を改組。

旧制香川県立農業専門学校時代

1947年3月31日: 専門学校令により香川県立農業専門学校設立認可。農業科、農産製造科の2科を設置。
1948年: 母体の香川県立木田農林学校は新制香川県立木田農業高等学校となる（1950年から生徒募集停止、1952年廃校）。
1949年5月: 香川県議会、農科大学への昇格を可決。

香川県立農科大学時代

1950年2月20日: 香川県立農科大学設置認可。
1950年4月: 農学部（農学専攻、園芸学専攻、農産製造学専攻）を設置。
1953年6月: 国立移管推進委員会が香川大学学長に移管を申し入れ。研究費の面で国立大学に比べて不利だったことが理由。
1955年7月10日: 国立学校設置法の一部改正により、香川大学農学部設置。国立に移管し、農学科、園芸学科、農芸化学科を設置。
1958年3月: 移管完了し、香川県立農科大学廃止。

歴代校長・学長

旧制木田郡立乙種農学校、木田郡立甲種農学校、香川県立農林学校、香川県立木田農林学校

山越金次郎 （1903年3月 - 1904年7月）
萱場三郎 （1904年7月 - 1906年10月）
吉村喜一郎 （1906年10月 - 1917年11月）
石川雄右衛門 （1917年11月 - 1921年4月）
前川十郎 （1921年5月 - 1922年11月）
大塚静 （1922年11月 - 1946年4月）
藤本茂 （1946年4月 - 1948年6月）
黒上泰治 （1948年6月 - 1952年3月）

旧制香川県立農業専門学校

藤本茂 （1947年3月 - 1948年3月、校長事務取扱）
黒上泰治 （1948年3月 - 1951年3月）

香川県立農科大学

黒上泰治（後の香川大学農学部 初代学部長）

校地

源流の旧制木田郡立乙種農学校は、創立当初、香川県木田郡平井村（現 木田郡三木町）の土地を使用しました。1909年には、香川県木田郡平井村の校地に移転。この地は、後身の旧制香川県立農業専門学校、香川県立農科大学、香川大学農学部が拡充しながら使用しています（現 香川大学三木町農学部キャンパス）。

関連項目

香川大学
旧制専門学校
学制改革
三木茂 (植物学者)

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