馬渡一真

馬渡一真（まわたり かずまさ）

日本の鉄道と通信事業に大きな足跡を残した経営者、馬渡一真（1923年11月17日 - 2007年4月18日）について解説します。

経歴

東京都出身（長崎県出身とする文献や報道も存在します）。1949年に東京大学法学部法律学科を卒業後、日本国有鉄道（国鉄）に入社。そのキャリアは、日本の鉄道事業の発展に大きく貢献しました。

営業課長時代には、有名な「ディスカバー・ジャパン・キャンペーン」を企画・実施し、大きな成功を収めました。このキャンペーンは、当時の若者を中心に国内旅行の魅力を再発見させ、観光ブームを巻き起こしました。

その後、1972年6月に大阪鉄道管理局長に就任。1974年8月には広報部長、1975年3月には旅客部長、1976年3月には常務理事と、要職を歴任しました。1980年3月から1984年3月にかけては、国鉄副総裁として、国鉄の経営に深く関与しました。

1984年10月には、日本テレコム（現ソフトバンク）の初代社長に就任し、通信事業の自由化という大きな変革期において、同社を牽引しました。1989年10月から1997年までは会長を務め、日本の通信インフラの発展に貢献しました。

日本テレコム会長退任後は、日本交通文化協会の会長、鉄道友の会の会長を歴任し、文化の振興にも尽力しました。

1994年には、長年の功績が認められ、勲二等旭日重光章を受章しています。

2007年4月18日、脳出血のため逝去。83歳でした。

人物

馬渡一真は、その卓越した経営手腕と先見性により、日本の鉄道と通信事業の発展に大きく貢献しました。特に、ディスカバー・ジャパン・キャンペーンの成功や、日本テレコムの初代社長としての活躍は、彼の功績を象徴するものと言えるでしょう。

参考文献

* 人事興信所 編『人事興信録 第36版 下』人事興信所、1991年。

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