高屋神社 (羽曳野市)

高屋神社

高屋神社は、大阪府羽曳野市古市に位置する神社です。延喜式神名帳にも記載される由緒ある式内社であり、地域の人々から大切にされてきました。

祭神

主祭神は、饒速日命（ニギハヤヒノミコト）です。饒速日命は、神武天皇以前に大和地方を治めていたとされる神で、物部氏の祖神としても知られています。また、広国押武金日命（ヒロクニオシタケカナヒノミコト：安閑天皇）も祀られています。

この地は、物部氏の系統である「高屋連」の本貫地であり、『新撰姓氏録』には「饒速日命の十世の孫、伊己止尼大連の後」と記されています。祖神である饒速日命を祀ったのが神社の始まりとされています。

歴史

社伝によれば、高屋神社は538年（宣化天皇3年）に勅命により創建されました。平安時代に編纂された『延喜式神名帳』には「河内国古市郡 高屋神社」として記載され、小社に列格されています。しかし、国の歴史書にはその名が現れることはありませんでした。

江戸時代には八幡社と称されていましたが、1868年（明治初年）に高屋神社に改称されました。1872年（明治5年）には村社に列格されています。1904年（明治41年）5月11日には、近隣の白鳥神社（羽曳野市古市1-1）に合祀されましたが、1954年（昭和29年）に高屋神社は白鳥神社から独立し、元の地へと復興を果たしました。現在でも白鳥神社では、高屋神社の祭神が合祀神として祀られています。

境内

境内には、以下の境内社があります。

末社：宮守稲荷社（祭神：宇迦之御魂大神）

現地情報

所在地：大阪府羽曳野市古市6-12
交通アクセス：近鉄南大阪線古市駅下車後、徒歩約15分（南へ約1.2km）

関連情報

辛国神社 - 藤井寺市にある式内社。高屋神社と同じく饒速日命を祀っており、物部氏の一支族である辛国連の本貫地でした。

高屋神社は、静かで落ち着いた雰囲気の神社であり、歴史を感じさせる佇まいが魅力です。古市駅からも徒歩圏内ですので、気軽に訪れることができます。周辺の史跡巡りと合わせて参拝するのもおすすめです。

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