高島町駅 (滋賀県)

高島町駅

高島町駅（たかしまちょうえき）は、かつて滋賀県高島市勝野に存在した江若鉄道の駅であり、かつての面的な交通の要所として機能していました。この駅は1927年に開業し、江若鉄道が高島郡内に鉄道路線を設ける際の初めての拠点となりました。

歴史

当駅の開業は1927年12月15日に行われ、当初は大溝駅（おおみぞえき）という名称でスタートしました。この開業式典には当時の滋賀県知事、今村正美が参加し、盛大な祝賀会が催されました。駅はその後1929年に安曇川駅までの路線が延伸され、より多くの旅客や貨物の輸送を可能にしました。

1943年には町名が改称され、駅名も高島町駅に変更されました。この時期には周辺の商業や観光も発展し、駅周辺は町の中心地として賑わいを見せていました。

年表

• - 1927年（昭和2年）12月15日：江若鉄道の北小松駅から当駅に至る区間が開業し、大溝駅として運行を開始。
• - 1929年（昭和4年）6月1日：当駅から安曇川駅までの区間が延伸開業。
• - 1943年（昭和18年）4月：町名変更に伴い、高島町駅に改名。
• - 1969年（昭和44年）11月1日：駅は廃止されました。

高島町駅は2面2線の相対式ホーム構造を持ち、大きな規模の駅として知られていました。旅客と貨物の両方の取り扱いを行う一般駅であり、かつ列車交換も可能でした。開業当初は四角い洋館風の駅舎が特徴的でしたが、廃止時には瓦葺きの屋根に改修されていました。

利用状況

駅の利用状況は、特に高島町周辺の経済活動と深い関わりがあります。特に山側に位置する朽木村にマンガン鉱山があり、当駅からマンガンを発送することもありました。

駅周辺

高島町駅は、大溝城の水堀跡に位置しており、この地域はかつての大溝藩の城下町でした。1956年には駅前に高島診療所が開設され、地域住民の利便性を高める商業活動が駅前で盛んに行われました。

現在、かつての高島町駅の跡地は江若鉄道の廃線後に開業した湖西線近江高島駅の駅前広場に該当します。以前の当駅から近江今津方面への線路跡も一部残されており、湖西線の外側にはその名残が見て取れます。

隣の駅

江若鉄道の路線上には、白鬚駅、臨時の白鬚浜駅などがあり、さらに水尾駅へと続いていました。

以上が高島町駅の概要と歴史についての情報です。かつては栄えた交通の要所であり、多くの人々に利用されていた歴史を持っています。

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