高橋五山賞

高橋五山賞：日本の紙芝居を彩る栄誉ある賞

高橋五山賞は、教育紙芝居のパイオニアである高橋五山氏の功績を記念し、1961年に創設された賞です。通称「五山賞」とも呼ばれ、1年間に出版された紙芝居作品の中から、最も優れた作品を選考し表彰しています。主催は、財団法人文民教育協会子どもの文化研究所内の高橋五山賞審査委員会です。

この賞は、日本の紙芝居文化の発展に大きく貢献しており、数多くの傑作が輩出されてきました。受賞作品は、子どもたちの心を豊かにするだけでなく、紙芝居という表現形式の芸術性を高める役割も担っています。審査基準は、物語の構成力、絵の表現力、教育的な価値など、多角的な視点から総合的に評価されます。

受賞作品一覧

高橋五山賞の受賞作品は、長年にわたって日本の紙芝居界をリードする作家や画家の作品が名を連ねています。以下に、過去の受賞作品の一部を紹介します。

第1回～第10回
第1回(1962年)：『池にうかんだびわ』（作家賞：川崎大治、画家賞：小谷野半二）
第2回(1963年)：『つきよとめがね』（脚色賞：堀尾青史、画家賞：遠藤てるよ）
第3回(1964年)：『ななみちゃんのえにっき』（画家賞：櫻井誠）、『とらっくとらすけ』（画家賞：北田卓史）
第4回(1965年)：『しごとのにおい』（作家賞：与田準一）、『いなむらの火』（画家賞：福田庄助）
第5回(1966年)：『しわしわの手』（作家賞：有賀のぶ、川田百合子、画家賞：井口文秀）、『宮沢賢治童話名作集』（作家賞：堀尾青史、画家賞：滝平二郎）
第6回(1967年)：『おおきなだいこん』（作家賞：川崎大治、画家賞：鈴木寿雄）
第7回(1968年)：『あげはのルン』（作家賞・画家賞：得田之久）、『おとうさん』（画家賞：田畑精一）
第8回(1969年)：『天人のよめさま』（作家賞：松谷みよ子、画家賞：中尾彰）
第9回(1970年)：『こねこちゃん』（作家賞：堀尾青史、画家賞：安泰）
第10回(1971年)：『どこへいくのかな』（作家賞：堀尾青史）、『たべられたやまんば』（画家賞：二俣五郎）

第11回～第20回、第21回～第30回、第31回～第40回、第41回～第50回、第51回～第60回、第61回～第70回
(これらの回についても、同様の受賞作品リストが続く。詳細は、文民教育協会子どもの文化研究所のウェブサイトを参照ください。)

高橋五山賞の意義

高橋五山賞は、単なる賞に留まらず、日本の紙芝居文化の継承と発展に重要な役割を果たしています。受賞作品は、子どもたちに夢と感動を与え、豊かな感性を育むとともに、紙芝居作家や画家の創作意欲を高め、より質の高い作品を生み出す原動力となっています。今後も、この賞を通じて、日本の紙芝居文化がさらに発展していくことが期待されます。

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