河東哲夫

河東哲夫（かわとう あきお）

河東哲夫は、1947年10月14日生まれの日本の外交官、著述家です。2002年から2004年にかけて、ウズベキスタン駐箚特命全権大使とタジキスタン駐箚特命全権大使を兼任しました。

経歴

東京都出身。私立武蔵高校を卒業後、1970年に東京大学教養学部を卒業し、外務省に入省しました。外務省では、ハーバード大学大学院ソ連研究センターとモスクワ大学文学部への留学経験を持ち、東欧課長、在スウェーデン日本国大使館参事官、外務省文化交流部審議官、ボストン総領事、ロシア特命全権公使などを歴任しました。2002年から2004年までウズベキスタン兼タジキスタン駐箚特命全権大使を務めた後、外務省を退官。その後は、日本政策投資銀行設備投資研究所上席主任研究員として研究・評論活動に従事しました。

また、東京大学客員教授、早稲田大学客員教授、東京財団上席研究員など、教育・研究機関においても活躍しています。2022年には、長年の功績が認められ、瑞宝中綬章を受章しました。

人物

河東氏は、外交官としての豊富な経験と、長年にわたるロシア研究の知識に基づき、国際情勢や外交に関する深い洞察を持っています。その分析は、日本が直面する国際的な課題や、今後の進むべき道を示唆するものとして、注目を集めています。

同期入省

外務省の同期には、西田恒夫（元国連大使、元駐カナダ大使、元外務[[審議官]]）、安藤裕康（元国際交流基金理事長、元駐イタリア大使）、小溝泰義（元広島平和文化センター理事長、元駐クウェート大使）などがいます。

著書

河東氏は、著述家としても精力的に活動しており、多数の著作を発表しています。初期には嵯峨冽名義で執筆活動を行っていました。主な著書には以下のようなものがあります。

『ソ連社会は変わるか』（サイマル出版会、1988年）、嵯峨冽名義
『ソ連の試練』（サイマル出版会、1989年）、嵯峨冽名義
『ロシアにかける橋―モスクワ広報・文化交流ノート』（サイマル出版会、1995年）
改訂版『ロシアにかける橋』（かまくら春秋社、2006年）
『遙かなる大地 イリヤーの物語』、熊野洋名義の小説（ロシア語版先行出版、ヴァグリウス社、2002年。日本語版は草思社より全2部で刊行）
『意味の解体する世界へ　一外交官の考察』（草思社、2004年）
『外交官の仕事』（草思社、2005年）
『新・外交官の仕事』（草思社文庫、2015年）、増補版
『米・中・ロシア虚像に怯えるな　元外交官による「日本の生きる道」』（草思社、2013年）
『ワルの外交　日本人が知らない外交の常識』（草思社、2014年）
『ロシア皆伝』（イースト新書、2015年）
『日本がウクライナになる日』（CCCメディアハウス、2022年）
『ロシアの興亡』（MdN新書、2022年）

関連人物

小泉悠: 河東氏の推薦で国際情報統括官組織の専門分析員に採用され、動画対談も行っています。

外部リンク

Japan and World Trends（公式ホームページ）
河東哲夫著『ロシアの興亡』（MdN新書、2022年） - 2022年7月26日
帰って来た「ソ連」のゾンビと日ロ関係 - 2022年6月27日
中央アジアを文化交流ミッションで回って - 2018年5月10日


河東氏は、外交官としての経験と、ロシア研究者としての専門知識を活かし、多岐にわたる分野で活躍を続けています。

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