高橋英吉

高橋 英吉（たかはし えいきち）

高橋英吉は、1898年2月11日に生まれ、1981年5月14日に逝去した日本の政治家であり、弁護士でもあります。彼は衆議院議員として9期を務め、その政治活動は日本の戦後政治の中で重要な位置を占めました。

来歴と人物像

高橋は1917年に日本大学法律学科に入学し、1920年には弁護士試験に合格しました。1922年に愛媛県八幡浜で法律事務所を開設し、地元の法律業務に携わるようになりました。彼は1925年に八幡浜町会議員に初当選し、政治家としての第一歩を踏み出しました。その後、1933年には立憲民政党の公認を受け、愛媛県会議員に当選しました。

1942年には翼賛選挙で衆議院議員に立候補しましたが、非推薦という立場から落選。この経験にもめげず、1943年には八幡浜市会議長に就任しました。1946年の第22回衆議院議員総選挙では、日本自由党の公認で立候補し、見事初当選を果たしました。彼と同時期に当選した議員には名の知れた政治家が多数いました。

その後、高橋は日本自由党から民主自由党、自由党、日本民主党に属し、保守合同後は自由民主党の佐藤派及び田中派に所属しました。1949年には、佐瀬昌三の推薦で衆議院両院法規委員長に選ばれるなど、重要な役職を歴任しました。1969年にはその功績が認められ、勲一等瑞宝章を受章しました。

高橋は1972年の総選挙で落選し、政界を引退しました。その後、長浜町長を務めた西田司が彼の選挙地盤を引き継ぎました。1975年には八幡浜市名誉市民に選ばれ、高橋の貢献が称えられました。彼は1981年に83歳でこの世を去りました。

エピソードとトラブル

高橋の人生には興味深いエピソードがいくつかあります。特に自由党時代における逸話として、総裁の吉田茂から「もう、君は眼がよくなったのか」と言われたことがあります。これに対して高橋は理由が理解できなかったのですが、これは同じ党に属していた鈴木仙八という片目の見えない議員と彼が似ていたため、吉田が彼を誤認した可能性があります。この件は、吉田の党人派軽視の象徴としても語られています。

また、1951年には衆議院第二控室で愛媛新聞の記者とトラブルを起こし、記者を殴るという事件も起こしました。さらに、国会黒い霧事件に関しては、かつての同僚である田中彰治を説得して議員辞職させ、その裁判において弁護人を務めました。

家族関係

高橋の家族には、息子の英吾が元八幡浜市長として知られ、孫の英行も愛媛県議会議員として活動し、さらに元衆議院議員としても知られています。政治家としての伝統は次世代へと受け継がれていることが伺えます。

結論

高橋英吉は、愛媛県の政治界で重要な役割を果たした人物であり、彼の生涯は日本の政治史においても特筆すべきものです。彼の政治活動やその影響力は、今後も多くの人々に記憶され続けることでしょう。

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