高清水山地

高清水山地

高清水山地（たかしょうずさんち）は、富山県の砺波市と南砺市にまたがる山地で、地元では東山連峰とも呼ばれています。庄川峡側の庄川流域と砺波平野側の小矢部川流域を分ける分水嶺となっており、高清水断層の隆起によって形成された急峻な地形が特徴です。

地理

山地は東西ともに急な傾斜をもち、1000mを超える山々が連なっています。その山容から「砺波アルプス」とも呼ばれ、地域の人々に親しまれています。特に、山名の由来ともなった高清水山や、水源を意味する落場が名につく高落場山など、豊富な湧水がこの山地の特徴を表しています。また、縄ヶ池のように湧水が水源となっている池も存在し、水資源に恵まれた地域です。

高清水山地を源流とする川では、月長石（ムーンストーン）が採れることでも知られており、特に人喰谷で産出されるものは有名です。

自然

この山地は、かつて加賀藩によって伐採が禁止された歴史があり、現在でもブナの原生林が残されている場所が多くあります。これは、山地が水持ち林として保護されてきたためです。また、縄ヶ池周辺の湿地ではミズバショウの群生が見られ、春には美しい景色が広がります。赤祖父山の麓には、富山県内でほぼ唯一となるフクジュソウの群生地があり、貴重な自然が保たれています。

地形

高清水山地には、以下の主な山々があります。

前八乙女山(592m)
八乙女山 (756m)
大寺山 (927.8m)
扇山 (1033m)
赤祖父山 (1025.5m)
杉山 (1110.5m)
高清水山 (1145.5m)
草沼山 (1080.7m)
大滝山 (1040m)
高落場山 (1122m)
鍋床山 (1065.7m)

また、以下の峠も存在します。

栃原峠
杉尾峠

山地を源流とする主な川は以下の通りです。

池川
山田川
二ツ屋川

さらに、人喰谷や庄川峡といった峡谷、縄ヶ池などの湖沼も山地の特徴を形成しています。

参考文献

『富山県山名録』 桂書房

関連項目

両白[[山地]]

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