高空特種勤務中隊とは？意味をやさしく解説

高空特種勤務中隊について

高空特種勤務中隊（こうくうとくしゅきんむちゅうたい），英語表記は Airborne Special Service Company（ASSC）は、中華民国陸軍に属する特殊部隊です。この部隊は、陸軍航空特戦指揮部の傘下で活動し、主に対テロリズムや反破壊活動に従事しています。台湾中部において、治安維持の任務を実施し、国の安全を守る重要な役割を果たしています。

高空特種勤務中隊の隊員たちは、様々な過酷な状況で戦う能力を備えています。具体的には、落下傘による降下技術、長時間の潜水に対応できる能力、厳しい寒冷地での作戦遂行能力、さらには長距離狙撃に秀でたスキルを持っています。これにより、陸・海・空における幅広い交戦能力を有し、あらゆる環境で任務を遂行することができます。

この部隊は通称「涼山特勤隊」や「自強中隊」とも呼ばれており、そのスローガンに「涼山住著一群鬼，那是涼山特勤隊」（涼山には鬼が住んでるか、それは涼山特勤隊）という言葉があります。この特徴的なスローガンは、隊員の精神と誇りを表しています。

沿革

高空特種勤務中隊の歴史は1980年に遡ります。この年、中華民国空降特戦部隊の偵捜中隊と特勤連潜龍排が結合し、特種勤務中隊として独立した対テロ部隊が創設されました。その後、1984年に開始された「一清専案」と呼ばれる黒社会掃討作戦により、その活動が広く知られるようになりました。この作戦は、国の治安維持活動の重要なステップとなりました。

1986年には台東の岩湾監獄において暴動が発生し、国防部は憲兵特勤隊や陸戦特勤隊と連携し、暴動の鎮圧にあたりました。この事件によって高空特種勤務中隊の存在が一般に認知され、1991年には正式に「高空特種勤務中隊」という名称が与えられました。

さらに、2009年には八八水害の際に36人の隊員が被災地で救援活動を行い、その活躍が注目されました。高空特種勤務中隊は、国家的な危機に対しても積極的に対応する姿勢を示しています。

装備

高空特種勤務中隊の隊員が使用する装備や制服は、特に市街戦用にカスタマイズされたもので非常に注目されています。インターネットで話題になったのは、黒い仮面を着用して式典に出席した隊員の姿です。この仮面はケブラー製の防弾マスクとされており、NIJ規格のクラスⅡに相当する防弾性能を備えています。実際にこの種のマスクは、ボリビアの特殊部隊でも使用されていることが知られています。

また、部隊が使用する主な武器には次のようなものがあります。

これらの装備は、隊員が多様な作戦に対応できるように設計されています。高空特種勤務中隊は、厳しい条件下でも高いパフォーマンスを発揮できる部隊として、国内外でその役割を果たし続けています。

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