高速鉄路工程局

高速鉄路工程局について

高速鉄路工程局（こうそくてつろこうていきょく、略称：高鉄局）は、かつて存在した中華民国交通部（日本の国土交通省に相当）に属する政府機関です。
主に台湾高速鉄道（通称：台湾新幹線）の計画、建設、運営監督業務を担い、同時に各都市圏における都市鉄道（捷運）網の建設に関する業務も担当していました。
2018年に交通部鉄道局に再編され、その歴史に幕を閉じました。

高速鉄路工程局の沿革

設立の背景

1990年代初頭、台湾西部の交通事情は深刻化の一途を辿っていました。道路交通の混雑に加え、既存の鉄道輸送能力も限界に達しており、早急な輸送力増強が求められていました。
このような状況下、交通部は、高速鉄道建設を主軸とした交通インフラ整備計画を策定しました。
1990年7月2日、この計画を具体化するため、「高速鉄路工程準備処」が設立され、高速鉄道建設に関する業務が開始されました。

高速鉄路工程局への改組

1997年1月31日、高速鉄路工程準備処は「交通部高速鉄路工程局」に改組され、初代局長として廖慶隆（りょう・けいりゅう）氏が就任しました。
1999年7月1日には、高速鉄道の建設と運営をBOT方式（Build-Operate-Transfer：建設・運営・譲渡方式）で行うことが決定し、台湾高速鉄路公司がその事業主体となりました。
当初、高鉄局の主な役割は高速鉄道の建設と運営を監督することでしたが、台湾省の簡素化（省虚省化）に伴い、台湾省政府住宅及都市発展処が担当していた各都市の捷運路線網建設計画も引き継ぐことになりました。これにより、高鉄局は台北[[捷運]]、高雄捷運に加え、桃園捷運、新竹捷運、台中[[捷運]]、台南捷運といった各都市の捷運路線網の建設業務を担うこととなりました。
さらに、桃園機場捷運（当時は中正機場捷運と呼ばれていました）、淡海軽軌といったその他の都市鉄道網建設も管轄することになりました。

捷運工程処の設立

2007年3月1日、高鉄局は内部組織として「捷運工程処」を設立し、初代処長に張文城（ちょう・ぶんじょう）氏が就任しました。これは、都市鉄道網建設の重要性が増し、専門的な組織が必要になったことを示しています。

鉄道局への統合

2018年6月11日、高鉄局は台湾鉄路管理局の設計・施工部門であった鉄路改建工程局と統合し、新たに交通部鉄道局として再編されました。
これにより、高速鉄道から在来線まで、台湾における鉄道建設・運営をより一体的に管理する体制となりました。

組織構造

高鉄局の組織構造は、以下の通りです。

局長
副局長（3名）
総工程司
主任秘書

内部組織

第一組
第二組
第三組
第四組
第五組
第六組
秘書室
主計室
人事室
倫理室（政風室）
情報室（資訊室、タスクチーム）

下部機関

捷運工程処

歴代局長

歴代の局長については、詳細な情報が確認できませんでした。

まとめ

高速鉄路工程局は、台湾の高速鉄道と都市鉄道網の発展に重要な役割を果たした機関です。
その設立から解散まで、台湾の交通インフラ整備に大きく貢献しました。

脚注

本記事は、公開情報に基づき作成されています。

外部リンク

交通部高速鐵路工程局（繁体字中国語）（英語）
高鐵點線面 (bohsr) - Facebook（繁体字中国語）
交通部高速鐵路工程局捷運工程處（繁体字中国語）（英語）
機場捷運萬花筒 (ttymrt) - Facebook - 高鐵局捷運工程處（繁体字中国語）
* 交通部高速鐵路工程局 - YouTubeチャンネル

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