台中捷運

台中捷運（台中メトロ）とは

台中捷運（たいちゅうしょううん）は、台湾の台中市における都市高速鉄道システムです。正式名称は「台中都会区大衆捷運系統」といい、一般的には「中捷」や「台中メトロ」として知られています。台中市内の交通網の重要な一部を担い、市民生活に欠かせない存在となっています。

概要

台中捷運は、現在、緑線（グリーンライン）を中心に、紅線（レッドライン）、藍線（ブルーライン）、橘線、紫線の5路線が計画されています。これらの路線が整備されることで、台中市内の広範囲な地域が結ばれ、市民の移動がより便利になることが期待されています。

2016年には、台湾鉄路管理局（台鉄）の台中線が高架化され、2018年にはその区間内に5つの新駅が開業し、紅線として運行を開始しました。また、完全な新設路線である緑線の一部区間（烏日文心北屯線）は、2020年11月にプレ開業しましたが、車両連結器の不具合により本開業が延期。その後、2021年4月25日に正式開業しました。

歴史

台中捷運の計画は、1998年に台湾政府の住宅及都市発展処が発表した「台中都会区捷運路網細部計画」に遡ります。当初の計画では、紅線、藍線、緑線の合計69.3kmの路線網が提案されていました。その後、計画は交通部高速鉄路工程局に移管され、「台鉄捷運化」と「台中地区公車輔導等計画」を考慮した結果、緑線の建設が優先されることとなりました。

2004年、行政院は旧社地区(G3)から新烏日駅(G17)までの区間の計画を承認し、路線名を烏日文心北屯線としました。2008年には、交通部、台北市政府、台中市政府の間で協議が成立し、台中捷運の路線計画は台北市政府捷運工程局に移管されました。

藍線については、梧棲区から台湾大道、沙鹿区、台中駅を経て干城地区を結ぶ計画が進められており、2016年末には交通部の審議を通過、2018年8月には行政院の認可を得て、現在、総合事業計画の策定が進められています。

2017年には、台中市政府が台中捷運公司を正式に発足させ、運営体制を強化しています。

路線一覧

緑線（烏日文心北屯線）: 現在運行中の唯一の路線。烏日駅から北屯区を結びます。
紅線: 台鉄の高架化区間を利用した路線で、一部区間が運行中です。
藍線: 計画段階の路線。BRT藍線の代替となる予定です。
橘線、紫線: 計画段階の路線。

市内台鉄路線については、台鉄捷運化の進捗状況をご参照ください。

車両

緑線には、台中捷運中運量電車が使用されています。

運賃

緑線の開業時より、悠遊カード（Easycard）、一卡通（iPASS）、愛金卡（icash2.0）などのIC乗車カードが利用可能です。ただし、IC利用による割引や市内上限10元の台中市市区公車との乗継割引は設定されていません。運賃は高雄捷運と同水準で、5kmまで20元、それ以降は2kmごとに5元が加算されます。

運営状況

台中捷運は、市民の重要な交通手段として、多くの人に利用されています。

事故

2023年5月10日、豊楽公園駅付近で、建設現場から落下したクレーンが緑線の列車と高架橋に衝突し、1名が死亡、10名が負傷する事故が発生しました。この事故では、非常停止ボタンの不備や安全装置の誤作動などの問題点が指摘されました。また、事故後の捷運側の対応についても批判が集中しました。翌日には全線で点検作業が行われ、安全が確認された後、通常運行に戻っています。

関連項目

台中捷運公司
台中市政府捷運工程局
台中市
台湾の鉄道
捷運
桃園捷運
台北[[捷運]]
高雄捷運

出典

台中捷運
台中捷運 (tmrt.com.tw) - Facebook
* 台中市公共運輸及捷運工程處（繁体字中国語）

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