高野山道路

高野山道路について

高野山道路は、和歌山県伊都郡九度山町から同郡高野町に至る、全長17kmの山岳道路です。かつては有料道路でしたが、現在は無料開放され、国道370号および国道480号の一部となっています。この道路は、弘法大師（空海）が開いた霊峰高野山への主要なアクセスルートであり、山麓から山頂まで約800mの標高差を登ります。高野山道路は、その歴史的、文化的価値から、熊野古道と共に「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録された高野山町石道と交差している点も特徴です。

概要

高野山道路は、その名の通り、高野山への主要なアクセス道路として機能しています。四季折々の景観が美しく、観光道路としても人気があります。春には、道路沿いに植えられた桜が山麓から山頂にかけて約1ヶ月かけて咲き誇り、夏には避暑地として、秋には紅葉の名所として、冬には雪景色や樹氷が楽しめます。また、道中には高野山町石道が交差し、1町（約109m）ごとに建てられた石標を見ることができます。高野山を起点として高野龍神スカイラインへと続く道でもあります。その歴史的背景と文化的な価値、周辺地域を結ぶ役割から、1987年に「日本の道100選」にも選ばれました。

路線データ

起点: 和歌山県伊都郡九度山町下古沢
終点: 和歌山県伊都郡高野町大門
全長: 17.002km
規格: 道路幅員 4.0m〜5.0m、2車線（一部1.5車線区間あり）

歴史

高野山道路は、霊場高野山への主要なアクセス道路として、日本[[道路公団]]によって建設されました。1960年に有料道路として全線供用開始されましたが、1987年に無料開放されました。無料開放後は、高野山への観光客や地域住民の生活道路として利用されています。1993年には、国道370号と国道480号にそれぞれ昇格しました。

年表

1954年（昭和29年）3月16日：和歌山県が着工
1956年（昭和31年）7月1日：日本[[道路公団]]に事業引継ぎ
1959年（昭和34年）6月17日：一部供用開始
1960年（昭和35年）
7月20日：全線開通式を挙行（当日のみ無料通行）
7月21日：有料道路として全線供用開始
1965年（昭和40年）：舗装完成
1987年（昭和62年）4月1日：無料開放、和歌山県道となる
1993年（平成5年）4月1日：高野町花坂の矢立交差点を境に、九度山町側が国道370号、高野町側が国道480号に昇格

沿道

高野山
南海電気鉄道高野線

関連情報

参考文献
「日本の道100選」研究会 著、国土交通省道路局（監修） 編『日本の道100選〈新版〉』ぎょうせい、2002年6月20日。ISBN 4-324-06810-0。
関連項目
国道370号
国道480号
無料開放された[[道路一覧]]
日本の道100選
外部リンク
高野山道路-高野山霊宝館


高野山道路は、歴史と自然が調和した美しい道路です。高野山を訪れる際には、ぜひこの道を利用して、その魅力を堪能してください。

なお、近年では高野山内の交通渋滞緩和を目的とした国道371号バイパス道路（大門 - 高野龍神スカイライン間）の建設事業を指す用語として使われることもあります。

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