髙桑宗右ヱ門

髙桑宗右ヱ門

髙桑宗右ヱ門（たかくわ そうえもん、1951年 - ）は、日本の著名な経営工学者です。名古屋大学名誉教授、中央大学教授として教鞭を執る傍ら、日本情報経営学会の会長も務めました。彼の専門分野は、生産システム、サプライチェーンマネジメントなど多岐にわたり、その研究成果は学術界だけでなく、産業界にも大きな影響を与えています。

人物・経歴

1951年、名古屋市に生まれた髙桑宗右ヱ門は、1970年に名古屋学院高等学校を卒業後、1975年に名古屋工業大学工学部経営工学科を卒業しました。その後、東京工業大学大学院に進学し、1977年に理工学研究科経営工学専攻修士課程を修了、工学修士の学位を取得。大阪大学工学部産業機械工学科助手として研究者の道を歩み始めました。

1982年には、ペンシルベニア州立大学大学院博士課程を修了し、Ph.D.（経営工学）の学位を取得。帰国後、愛知工業大学工学部経営工学科講師を経て、1985年に東洋大学経営学部助教授、1992年に同教授に就任しました。1994年には名古屋大学経済学部教授となり、1996年には名古屋大学から博士（経済学）の学位を授与されました。

髙桑宗右ヱ門は、国際的な研究活動にも積極的に取り組み、1999年には北京理工大学経済管理学院兼職教授、2000年には西南交通大学管理経済学院顧問教授を歴任。2004年には名古屋大学大学院経済学研究科産業経営システム専攻長、経済学部経営学科長を兼務し、2005年には名古屋大学大学院経済学研究科附属国際経済動態研究センター長、2006年には名古屋大学大学院経済学研究科附属国際経済政策研究センター長、名古屋大学大学院経済学研究科副研究科長を務めるなど、名古屋大学の要職を歴任しました。

2008年には日本情報経営学会会長に就任し、学術界への貢献も果たしました。また、2009年には天津大学管理学院客座教授、技術士（経営工学部門、総合技術監理部門）を取得、2010年には南開大学泰達学院客座教授、2013年にはベトナム国家大学ディスティングイッシュトプロフェッサーとして、国際的な教育・研究活動を精力的に行いました。2015年には中央大学理工学部経営システム工学科教授に就任すると同時に、名古屋大学名誉教授の称号を授与されました。さらに、日本ロジスティクスシステム学会副会長も務めるなど、幅広い分野で活躍しました。

著書

髙桑宗右ヱ門は、多数の著書を執筆しており、その内容は生産システム、サプライチェーンマネジメントなど、経営工学の分野を網羅しています。主な著書として、以下が挙げられます。

『CIM生産システムのシミュレーション最適化 : 理論と実践』コロナ社 1994年
『FA/CIMの経済性分析』中央経済社 1995年
『東アジアのモノづくりマネジメント : technology management』（編著）中央経済社 2012年
『モノづくりと環境のマネジメント : Environmental Management』（編著）中央経済社 2013年
『オペレーションズマネジメント : 生産・サプライチェーンの管理』中央経済社 2015年

受賞

彼の卓越した業績は、数々の賞によっても証明されています。主な受賞歴は以下の通りです。

工作機械技術振興賞論文賞 1984年
Modelling and Simulation 1992 Best Paper Award 1992年
井上賞 1993年
日中OA・情報管理国際会議最優秀論文賞 1993年
DAAAM International 2006年Medal（大賞） 2006年
日本オペレーションズ・リサーチ学会学会賞事例研究賞 2007年
DAAAM International Jubilee Gold Medal 2011年


髙桑宗右ヱ門は、教育者、研究者として、日本の経営工学の発展に大きく貢献した人物です。

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