鬼頭洋

鬼頭 洋（きとう ひろし）

鬼頭洋は、1943年4月18日生まれの元プロ野球選手であり、三重県伊勢市に生まれ育ちました。彼は主に投手として1960年代から1970年代にかけて活躍し、その存在は多くの野球ファンに記憶されています。

学生時代のハイライト

名商大学附属高等学校でエースとしてチームを牽引し、特に後輩の佐藤正治と良き競争関係にありました。この高校時代に身につけたスキルは、その後のプロ入りにも大いに影響を与えました。卒業後は名古屋商科大学に進学し、愛知大学野球リーグでもプレーしましたが、その当時は中京大学が全盛期にあたり、優勝には手が届きませんでした。彼はリーグ戦で通算31試合に登板し、15勝を挙げ、防御率は1.31を記録しました。この成績は、彼の投手としての素質を示すものでした。

プロ入りとその活躍

鬼頭は1965年に大洋ホエールズに入団。左腕投手としての期待がかかる中、1967年の6月から先発として起用されるも、最初のシーズンはわずか1勝に留まりました。その後はパフォーマンスが下降し、一時的に低迷した時期もありました。しかし、1970年には彼のキャリアにおける重要な瞬間が待っていました。この年、開幕から先発陣の一員として起用され、6月9日のヤクルトアトムズ戦で歴史的なノーヒットノーランを達成しました。これは、彼にとっても、そして球団にとっても特別な瞬間であり、その後も彼は3試合を完封するなど活躍を続けました。

移籍と引退

1973年には小山正明とのトレードでロッテオリオンズに移籍し、同年は4勝を記録しましたが、翌年には大洋ホエールズに復帰しました。彼のキャリアは順調に思えましたが、故障が影響して1975年に戦力外となり、現役を引退しました。引退後も彼の名は多くの野球ファンに語り継がれています。

投球スタイルと成績

鬼頭はスリークォーターの投球フォームからカーブ、フォーク、シュートといった多彩な球種を駆使し、打者を翻弄しました。その技術と投球のスタイルは多くの選手やファンに称賛されました。

初登板からの主な成績

• - 初登板：1967年6月17日、対読売ジャイアンツ（8回裏から登板）
• - 初勝利：1967年8月7日、対阪神タイガース（無失点の登板）
• - 初完投：1969年10月9日、対アトムズ戦（9回2失点）
• - ノーヒットノーラン：1970年6月9日、対ヤクルトアトムズ（史上43人目）
• - オールスターゲーム出場：1970年

結び

鬼頭洋はその生涯を通じて、プロ野球における独自の足跡を残しました。ノーヒットノーランを達成した投手としての輝かしい業績は、彼が持つ野球への情熱と努力の証と言えます。彼の名前は、今後も多くのファンに語り継がれていくことでしょう。

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