魔女旅に出る

「魔女旅に出る」は、日本のロックバンド・スピッツが1991年10月25日にリリースした3枚目のシングルです。ポリドールから発売され、2ndアルバム『名前をつけてやる』からの先行シングルとして発表されました。

この楽曲は、「白山瀬女高原スキー場」のCMソングに起用され、広く知られるようになりました。スピッツにとって、バンドサウンドにストリングスを導入した初めての楽曲であり、そのオーケストレーションは長谷川智樹が担当しました。このレコーディングを通じて、長谷川とメンバーは親交を深め、翌年にはミニアルバム『オーロラになれなかった人のために』を共同制作するに至りました。曲作りにおいて、ボーカルの草野マサムネは、アメリカのドラマ『かわいい魔女ジニー』からインスピレーションを得たと語っています。

「魔女旅に出る」は、多くの著名人からも支持されています。棋士の藤井聡太は、卓球選手の張本智和との対談で、スピッツの曲の中でこの曲が一番好きだと公言しています。また、スピッツのファンであり、ライバルとしても意識しているMr.Childrenの桜井和寿も、この曲をスピッツの楽曲の中で最もお気に入りの曲として挙げています。このように、音楽業界のみならず、幅広い層に愛されている楽曲と言えるでしょう。

カップリング曲には、「鳥になって」が収録されています。この曲は、アマチュア時代に自主制作したソノシートにも収録されていた楽曲で、当時から人気の高い曲でした。アルバム『名前をつけてやる』には収録されなかったものの、メンバーの「一度きちんと録音しておきたい」という想いから、再レコーディングされました。その後、アルバム『花鳥風月』に収録されています。

収録曲

1. 魔女旅に出る
作詞、作曲：草野正宗 / 編曲：スピッツ / オーケストレーション：長谷川智樹
収録アルバム：『名前をつけてやる』、『CYCLE HIT 1991-1997 Spitz Complete Single Collection』
2. 鳥になって
作詞、作曲：草野正宗 / 編曲：スピッツ
収録アルバム：『花鳥風月』

演奏メンバー

草野マサムネ: ボーカル、ギター
三輪テツヤ: ギター、コーラス
田村明浩: ベース
﨑山龍男: ドラムス

参加ミュージシャン

友田グループ: ストリングス
岡田澄雄: トロンボーン
平内保夫: トロンボーン
南浩之: フレンチホルン
藤田之比古: フレンチホルン
旭孝: ピッコロフルート
* 新谷祥子: グロッケンシュピール

「魔女旅に出る」は、スピッツの音楽性を大きく広げた楽曲であり、その後の活動にも大きな影響を与えたと言えるでしょう。ストリングスを導入したことで、楽曲に深みが増し、より多くの人々の心に響く作品となりました。また、多くの著名人から愛されていることからも、この曲の普遍的な魅力が伺えます。スピッツの代表曲の一つとして、今後も長く愛され続けることでしょう。

もう一度検索