魔法のコトバ

「魔法のコトバ」は、日本のロックバンド、スピッツが2006年7月12日に発表した通算31枚目のシングルです。ユニバーサルミュージックよりリリースされ、レーベルはユニバーサルJに所属しています。初回盤はスリップケースとデジパックトレイが採用された特別仕様でした。

この楽曲は、アスミック・エース エンタテインメント配給の映画『ハチミツとクローバー』の主題歌として書き下ろされました。スピッツは2004年のシングル「スターゲイザー」以来、2週連続でのオリコンTOP10入りを果たし、さらに年間TOP100にもランクインするなど、大きな成功を収めました。2022年には、フジテレビ木曜劇場『silent』の挿入歌として使用され、再び注目を集めました。

スピッツの楽曲は、2005年からフジテレビ系列で放送されていたテレビアニメ版『ハチミツとクローバー』の挿入歌としても多数使用されていましたが、実写映画版では主題歌を初めて担当することとなりました。楽曲が完成したのは2006年4月頃で、原作漫画の連載がまだ終了していない状況でした。しかし、完成した曲を聴いた原作者の羽海野チカは、「まるで『ハチクロ』のエンディング曲のようだ。胸がいっぱいになった」と感動し、「ハチクロのラストが変わってしまうくらいのインパクトだった」と絶賛しました。

レコーディングエンジニアは牧野英司が担当し、ギターには12弦ギターが使用されました。ストリングスは、映画の主題歌であることを意識したプロデューサーの亀田誠治の提案により導入されました。これにより、楽曲に深みと壮大さが加えられました。

シングルのジャケットイラストは、イラストレーターの福田利之が担当しています。福田は、この後のシングル「ルキンフォー」や「群青」、そして12thアルバム『さざなみCD』のイラストも手掛けることになります。PVでは、メンバー全員が間奏部分でギターとベースを演奏するシーンが印象的です。

また、「魔法のコトバ」はサントリーの企業広告「成人の日『大人じゃん・06』（母Ver.・息子Ver.）」にも使用されました。この広告は2024年12月からWEBで公開され、2025年1月11日から13日にかけてテレビ放映されました。

収録曲
1. 魔法のコトバ
2. シャララ

全曲の作詞・作曲は草野正宗が担当し、編曲はスピッツと亀田誠治が共同で行い、弦編曲は亀田誠治が手掛けました。

参加ミュージシャン
魔法のコトバ

シャララ

収録アルバム

カバー
  • - 蘭華がアルバム『SWEETS! MACARON POP featuring Ranka』（2009年11月17日発売）で「魔法のコトバ」をカバーしました。編曲は綾部健三郎が担当しました。

「魔法のコトバ」は、映画とアニメという異なるメディアで愛された作品であり、スピッツの音楽性を広く知らしめた楽曲の一つです。その普遍的なメロディと心に響く歌詞は、今もなお多くの人々に感動を与え続けています。

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