魔笛 (2006年の映画)

映画『魔笛』(2006)作品解説

ケネス・ブラナー監督による映画『魔笛』（原題：The Magic Flute）は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの有名なオペラ『魔笛』を基にした、フランスとイギリスの合作映画です。2006年に製作され、オペラの台本をスティーヴン・フライが翻訳し、ケネス・ブラナー監督がフライと共に脚色しました。この作品は、第63回ヴェネツィア国際映画祭でプレミア上映された後、フランスで劇場公開され、日本では2007年7月に公開されました。

舞台設定と演出

この映画の特徴は、オペラの舞台を第一次世界大戦の最前線という斬新な設定に置き換えたことです。夜の女王とザラストロの対立は、塹壕を挟んで対峙する青い軍服の軍と赤い軍服の軍として描かれています。主人公のタミーノとパパゲーノは、それぞれ青軍の将校と兵士として登場します。複葉機や戦車が登場する戦場を舞台に、『魔笛』全22曲のナンバーが英語で歌われます。CGを多用した現代的な映像とダイナミックなカメラワークにより、舞台では表現できない壮大なスケールで物語が展開されます。また、ブラナー監督の過去の作品からの要素が随所に散りばめられており、彼の英国的な映画製作のスタイルが反映されています。

スタッフ

制作：ピエール＝オリビエ・バルデ、ピーター・ムーア財団
制作総指揮：スティーヴン・ライト
監督：ケネス・ブラナー
脚本：エマヌエル・シカネーダー（原台本）、スティーヴン・フライ
作曲：ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
指揮：ジェームズ・コンロン
演奏：ヨーロッパ室内管弦楽団

キャスト

ジョゼフ・カイザー - タミーノ（テノール）
エイミー・カーソン - パミーナ（ソプラノ）
ベン・デイヴィス - パパゲーノ（バリトン）
シルヴィア・モイ - パパゲーナ（ソプラノ）
リューボフィ・ペトローヴァ - 夜の女王（コロラトゥーラソプラノ）
ルネ・パーペ - ザラストロ（バス）
トム・ランドル - モノスタトス（テノール）
テゥタ・コッコ - 第一の侍女（ソプラノ）
ルイーズ・カリナン - 第二の侍女（メゾソプラノ）
キム＝マリー・ウッドハウス - 第三の侍女（アルト）
リズ・スミス - 老いたパパゲーナ（ソプラノ）

関連情報

魔笛 (1975年の映画))
魔笛 - allcinema
魔笛 - KINENOTE
The Magic Flute - IMDb（英語）

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