ヨーロッパ室内管弦楽団

ヨーロッパ室内管弦楽団（Chamber Orchestra of Europe）

ヨーロッパ室内管弦楽団（COE）は、イギリス・ロンドンを本拠地とする、国際的に活躍する室内オーケストラです。略称はCOEとして知られています。

歴史

1981年、クラウディオ・アバドの発案により、ECユース管弦楽団（現在のEUユース管弦楽団）の卒業生を中心としたメンバーによって設立されました。自主運営団体として、特定の音楽監督を置かず、多様な指揮者やソリストとの共演を通じて、独自の音楽性を追求しています。

特徴

COEは、年数回のコンサートやツアーを精力的に行っており、ペーザロ・ロッシーニ音楽祭やシティリアルテ音楽祭など、国際的な音楽祭にも多数参加しています。

特に、現代音楽への取り組みに積極的な点が特徴です。若い団員が多く、一般的に演奏が難しいとされるノーノやシュトックハウゼンなどの現代音楽作品も積極的に演奏しており、その高い演奏能力が評価されています。このため、クラウディオ・アバドをはじめとする著名な指揮者が、レコーディングにCOEを起用することが多くあります。

共演指揮者と主なレコーディング

COEは、音楽監督を置かず、様々な指揮者やソリストと共演しています。特に、以下の指揮者との共演は特筆に値します。

クラウディオ・アバド: ロッシーニの歌劇「ランスへの旅」、シューベルトの交響曲全集、ハイドンの交響曲集など、幅広いレパートリーで共演。
ニコラウス・アーノンクール: ベートーヴェンの交響曲・協奏曲全集、バルトーク作品集など、古楽奏法に基づいた演奏で知られています。
ゲオルク・ショルティ: モーツァルトの交響曲や歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」など、古典派作品で共演。
マウリツィオ・ポリーニ: ロッシーニの歌劇「湖上の美人」など、オペラ作品で共演。
* パーヴォ・ベルグルンド: ブラームスとシベリウスの交響曲全集など、北欧音楽の演奏で高い評価を受けています。

COEは、これらの著名な指揮者との共演を通じて、多岐にわたるレパートリーを演奏し、国際的な音楽シーンで高い評価を得ています。その演奏は、現代音楽から古典派まで幅広く、常に革新的なアプローチを追求しています。

まとめ

ヨーロッパ室内管弦楽団は、自主運営というユニークな形態を持ちながら、国際的な舞台で活躍を続ける、非常に重要な室内オーケストラです。その柔軟性と高い演奏能力は、多くの音楽ファンを魅了し続けています。

外部リンク

Chamber Orchestra of Europe - 公式ウェブサイト

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