鳩ヶ湯

鳩ヶ湯について

福井県大野市上打波に位置する鳩ヶ湯は、九頭竜渓谷の山深い場所にひっそりと佇む一軒宿の温泉地です。かつては日本秘湯を守る会にも所属しており、その秘境感と泉質の良さで多くの人々を魅了してきました。

歴史

その名の由来は、山鳩が傷を癒すために水浴びをしていたという伝説にあります。明治36年（1903年）から100年以上にわたり営業を続けてきましたが、2013年5月に若主人の急逝により惜しまれつつ廃業しました。しかし、2014年7月に岐阜県の機械部品加工会社によって建物と土地が買い取られ、2015年9月20日に日帰り入浴施設として営業を再開。その後、2016年9月1日からは宿泊も再開し、再び多くの人々を迎え入れています。

泉質

鳩ヶ湯の泉質は、ナトリウム炭酸塩泉と炭酸水素塩泉の2種類です。源泉かけ流しではありませんが、給湯口源泉を使用し、浴槽内では循環濾過と加温を行っています。肌に優しく、湯上り後も体が温まるのが特徴です。

温泉街の様子

鳩ヶ湯は、九頭竜渓谷の打波川沿いの山道の終点近くにあります。周囲は豊かな自然に囲まれ、四季折々の美しい景色を楽しむことができます。日帰り入浴も可能で、登山客や釣り人など、多くの人々が訪れます。営業期間は例年4月下旬から11月下旬までで、冬季は休業します。

アクセス

車でのアクセス

中部縦貫自動車道勝原ICから国道158号、福井県道173号上小池勝原線を経由して約25分で到着します。ただし、勝原ICは福井方面のみのハーフICのため、岐阜県側から訪れる場合は九頭竜ICを利用する必要があります。

公共交通機関でのアクセス

最寄りの駅はJR西日本越美北線（九頭竜線）の勝原駅です。かつては、大野市営バス道の駅線（冬季運休）の「鳩ヶ湯」バス停が最寄りでしたが、令和5年度の運行をもって廃止されました。

周辺情報

鳩ヶ湯は、白山国立公園の中に位置しており、北側には両白山地の別山と三ノ峰を望むことができます。また、赤兎山の登山口も近く、刈込池、赤兎山、荒島岳などへのハイキングコースの拠点となっています。さらに、イワナやアマゴなどの渓流釣りも楽しむことができます。

白山神社のカツラ

鳩ヶ湯へ向かう県道173号線の途中、大野市下打波にある白山神社には、福井県で最大級のカツラの木があります。このカツラは、幹回りが13.9mもあり、福井県の天然記念物に指定されています。環境省生物多様性センターの巨木リストでは、日本の巨木の中で33位、カツラの中では3位にランクインしています。鳩ヶ湯を訪れる際には、ぜひ立ち寄ってみてください。

まとめ

鳩ヶ湯は、豊かな自然と良質な温泉が魅力の秘境の温泉地です。登山や渓流釣りなど、アクティビティの拠点としても利用でき、心身ともにリフレッシュできる場所です。ぜひ一度、訪れてみてはいかがでしょうか。

もう一度検索