鳴尾浜出入口

鳴尾浜出入口

鳴尾浜出入口（なるおはまでいりぐち）は、兵庫県西宮市鳴尾浜に設置されている阪神高速道路5号湾岸線のインターチェンジです。

インターチェンジの構造と機能

この出入口の大きな特徴は、その構造がハーフインターチェンジである点です。具体的には、天保山方面（大阪市内やさらに先の泉佐野、関西国際空港方面）に向かうための入口と、同じく天保山方面から来る車両のための出口のみが設置されています。一方、神戸方面（六甲アイランド北や住吉浜方面）への入口や、神戸方面からの出口は設けられていません。これは、湾岸線のルートや周辺のアクセス道路網、交通需要などを考慮して設計されたもので、利用者は進行方向によって異なるインターチェンジを選択する必要があります。

料金体系の歴史的背景

鳴尾浜出入口は、かつての阪神高速道路の料金体系において、重要な区切り点の一つでした。2011年12月31日までの期間、この出入口を境として、神戸方面（鳴尾浜より西側）へ向かう通行料金が、天保山方面とは別の料金プールで計算されていました。そのため、鳴尾浜から神戸方面へ利用する場合、実質的にここが料金収受上の境界のような役割を果たしていました。この料金体系は、2012年1月1日に阪神高速道路全線で距離に応じた料金制度が導入されたことにより一本化され、鳴尾浜を境とする特別な料金区分は廃止されました。

料金所の現状とETC専用化

鳴尾浜出入口には、車両の通行料金を収受するための鳴尾浜料金所が併設されています。料金所は現在、2つのブースを備えています。このうち1つのブースは、ETC（自動料金収受システム）を搭載した車両専用のレーンとして運用されています。もう1つのブースは、ETC非搭載車やトラブル対応など、係員によるサポートが必要な車両のための「サポート」レーンとなっています。

特に注目すべき変更点として、2025年（令和7年）3月18日からは、鳴尾浜出入口の入口料金所が全面的にETC専用となりました。これにより、ETC車載器を備えていない車両は、この入口から阪神高速道路を利用することができなくなります。この措置は、キャッシュレス化の推進や料金所での渋滞緩和、さらには将来的なスマート料金所化に向けた阪神高速道路株式会社の取り組みの一環として実施されています。

周辺環境とアクセス拠点

鳴尾浜出入口は、西宮市鳴尾浜地区における主要な高速道路アクセスポイントです。周辺には、様々なスポーツイベントや大規模な催しが開催される兵庫県立総合体育館や、多数の住宅が立ち並ぶ大規模な団地である武庫川団地などがあり、これらの施設や地域へのアクセスに利用されています。特に、武庫川団地から大阪方面へ向かう車両にとって、この出入口は利便性の高い選択肢となっています。

路線上の位置関係

阪神高速5号湾岸線において、鳴尾浜出入口は神戸方面に向かって(5-07)尼崎末広出入口の次に位置します。そして、鳴尾浜の先、神戸方面には(5-09)甲子園浜出入口が続きます。ただし、鳴尾浜出入口がハーフICであるため、尼崎末広や甲子園浜とは異なり、通行できる方向が限定されている点に注意が必要です。

関連情報

鳴尾浜出入口は、日本の高速道路インターチェンジの一つとして、「日本のインターチェンジ一覧」などのリストに記載されています。最新の交通情報や料金に関する詳細については、阪神高速道路株式会社の公式ウェブサイトなどで確認することができます。

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