鶴首城

鶴首城 (かくしゅじょう) - 成羽の歴史を刻む山城

鶴首城は、現在の岡山県高梁市成羽町に位置する、かつての日本の城です。別名を成羽城とも呼ばれ、その歴史は平安時代末期に遡ります。

歴史

平安時代から戦国時代

鶴首城の起源は、文治5年（1189年）の奥州合戦での功績により、河村四郎秀清が築城したという説が有力です。その後、戦国時代の天文2年（1533年）には、備中国で勢力を誇った三村家親が城郭を整備・拡張し、本拠地を鶴首城に移しました。家親はここから勢力を拡大していきました。

しかし、永禄4年（1561年）には、三村家親・元親父子が本拠地を備中松山城へと移します。その後、一族である三村親成、親宣父子が城主となりました。

備中兵乱と織田・毛利の争い

永禄9年（1566年）に宇喜多直家によって三村家親が暗殺されると、備中国は混乱の時代を迎えます。三村元親は織田信長に味方しましたが、これに反対した親成父子は三村一族から離反し、毛利氏につきました。鶴首城主には三村親重が任じられました。

天正3年（1575年）、毛利軍によって鶴首城は攻略され落城。その後、城は再び親成、親宣父子に安堵されました。しかし、元親の毛利氏からの離反を止めることができず、彼らは所領を削減されることとなります。

江戸時代と廃城

慶長5年（1600年）の関ヶ原の戦いでの功績により、岡家俊が成羽の地で7千石を与えられ入城しました。しかし、慶長19年（1614年）の大坂の陣で、家俊の長男である岡平内が大坂方に味方したため、大坂落城後、家俊は切腹を命じられました。

元和3年（1617年）には、山崎家治が成羽に移封されましたが、彼は鶴首山麓に成羽陣屋を築いて入ったため、鶴首城は廃城となりました。

鶴首城は、その時代ごとに様々な勢力の思惑が交錯した場所であり、その歴史は備中地域の戦国時代の動乱を色濃く反映しています。

関連項目

* 日本の城一覧

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