鹿子木小五郎

鹿子木小五郎

鹿子木小五郎（かのこぎ こごろう）は、1867年（慶応3年）に熊本で生まれ、1922年（大正11年）に亡くなった、日本の官僚、裁判官、そして政治家です。彼は県知事や貴族院議員を歴任し、多岐にわたる分野でその才能を発揮しました。

生い立ちと教育

鹿子木小五郎は、熊本藩士の鹿子木才七の長男として、現在の熊本市中央区新町で生まれました。幼少期から学問に励み、1880年秋からは慶應義塾で学び、その後、1883年10月に獨逸学協会学校に入学しました。1888年夏に同校を卒業し、同年10月には高等試験に合格しました。

裁判官としてのキャリア

高等試験合格後、鹿子木は同年12月に判事試補に任じられ、長崎治安裁判所に配属されました。その後、熊本始審裁判所詰、同判事、熊本地方裁判所判事、横浜地方裁判所判事を歴任し、裁判官としての経験を積みました。

官僚としての活躍

1894年2月、鹿子木は法制局に転じ、参事官に就任しました。1901年11月には台湾総督府に移り、民政部通信局長兼参事官として台湾の行政に携わりました。1909年7月には農商務省に移り、工務局長に就任しました。

県知事としての活動

1910年6月、鹿子木は香川県知事に任命され、その後、和歌山県知事、岐阜県知事を歴任しました。県知事として、地方行政の発展に尽力しました。

貴族院議員としての晩年

1921年5月、鹿子木は岐阜県知事を退任し、同年5月24日に貴族院勅選議員に任じられました。研究会に所属し、その生涯を終えるまで議員として活動しました。

その他の役職

鹿子木は、日本大博覧会理事官、高等教育会議議員、東京高等工業学校商議員、臨時教育行政調査会委員など、数多くの役職を歴任し、日本の発展に貢献しました。

家族

父は熊本藩士の鹿子木才七です。妻は水野忠幹（紀伊新宮藩主）の孫であるハナで、二女の芳は富永惣一と結婚しました。

栄典

鹿子木は、長年の功績により、以下のような位階と勲章を授与されました。

位階
1896年（明治29年）5月30日 - 正七位
1900年（明治33年）5月30日 - 正六位
1902年（明治35年）7月16日 - 従五位
1906年（明治39年）2月20日 - 正五位
1911年（明治44年）3月20日 - 従四位
1916年（大正5年）4月10日 - 正四位
1921年（大正10年）6月25日 - 正三位
勲章
1920年（大正9年）11月1日 - 旭日重光章

鹿子木小五郎は、その多岐にわたる分野での活躍を通して、日本の近代化に大きく貢献した人物として、後世に語り継がれています。

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