鹿島天足別神社

鹿嶋天足別神社について

鹿嶋天足別神社（かしまあまたらしわけじんじゃ）は、宮城県富谷市大亀に位置する、黒川郡の延喜式内社四座のうちの一つです。この神社は、古くから地域の人々に崇敬されてきた歴史ある神社であり、自然豊かな環境の中に鎮座しています。

歴史

神社の創建は西暦800年代に遡ると推定されており、その長い歴史の中で、幾度かの名称変更や社殿の改築を経て現在に至っています。

古名と改称: かつては「大亀大明神」や「岩下明神」と呼ばれていましたが、明治時代初めに「鹿嶋天足別神社」と改称されました。
社格: 明治5年に村社に列し、明治40年には幣帛供進社に指定されました。
合祀: 明治42年には近隣の七社を合祀し、より地域に根ざした神社となりました。
神楽: 弘化5年（1848年）より伝わる榊流永代神楽は、現在も受け継がれています。

雨乞いの伝承

当社には、過去に大干ばつに見舞われた際に、黒川郡全体で雨乞いが行われたという伝承が残っています。

寛永6年の雨乞い: 寛永6年（1853年）には、郡内一同が三日三夜にわたって参詣し、その結果、雨が降ったため、御礼として本社の屋根が葺き替えられました。
元治元年の雨乞い: 元治元年（1864年）にも同様に、各村からの参詣が行われ、雨が降ったことから、拝殿が建立されました。

近代の出来事

明治37年の火災: 明治37年（1904年）には、灯明からの出火により社殿が全焼するという被害に見舞われました。
社殿の再建: 明治38年（1905年）には、現在の社殿が再建されました。
東日本大震災の被害: 平成23年（2011年）の東日本大震災では、石鳥居が損壊し、本殿の土台が崩れるなどの被害を受けました。また、御神石である亀石も傾きました。

天然記念物と史跡

境内には、樹齢500～600年と推定される巨大なアカガシの古木が生育しており、これは宮城県指定の天然記念物となっています。また、亀の形をした巨岩「亀石」は、神社の別名「大亀神社」や地名の「大亀」の由来となったとされており、町の史跡に指定されています。

アカガシ: 高さ約20m、幹周約5.8mの巨木で、昭和38年に町指定、平成18年に県指定の天然記念物となりました。
亀石: 縦横ともに3.8m、1.9mの巨岩で、平成24年に町の史跡に指定されました。

周辺の神社

近隣には、以下の神社があります。

行神社
熊野神社
二ノ宮神社
吉岡八幡神社
須岐神社
大衡八幡神社

アクセス

東北自動車道大和ICから車で20分
仙台北部道路富谷ICから車で10分
東北自動車道泉ICから車で20分

まとめ

鹿嶋天足別神社は、長い歴史と豊かな自然に囲まれた神社です。特に、巨大なアカガシの古木や亀石は、訪れる人々を魅了します。また、雨乞いの伝承や神楽など、地域文化を今に伝える貴重な場所でもあります。

宮城県神社庁
宮城の社 鹿島天足別神社と傾いた亀石

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