鹿嶋神社 (高砂市)

兵庫県高砂市の鹿嶋神社：歴史と信仰、そして名物かしわもち

兵庫県高砂市阿弥陀町地徳に位置する鹿嶋神社は、一願成就や合格祈願で多くの参拝者を集める神社です。境内では、独特な祈願方法が受け継がれています。拝殿でお参りを済ませた後、本殿裏へ回り、竹の棒を年の数だけ置くという願掛けです。一般的な神社とは異なり、香を焚いたり灯明を灯したりする風習も残されています。

参道に目を向けると、神社のシンボルともいえる名物かしわもちを販売する店が軒を連ねています。その歴史は古く、農家による月一度の餅の奉納に由来しています。昭和40年代には、皇太子時代の明仁上皇（現上皇）への献上という栄誉にも輝き、地元の誇りとなっています。（鹿嶋茶屋店内には当時の県知事からの礼状が展示されています）

神社の創建は、社伝によれば奈良時代に播磨国の国分寺の鎮守社として創建されたと伝えられています。戦国時代には、羽柴秀吉による神吉城攻めの戦火にも見舞われましたが、神殿は奇跡的に残ったとされています。江戸時代には、姫路藩の松平直矩によって現在の祭神で復活、その後も姫路藩の崇敬を受け、本多忠国による境内拡張など、様々な歴史を経て現在に至ります。

祭神は武甕槌命（たけみかづちのみこと）と経津主命（ふつぬしのみこと）です。境内には、平成10年（1998年）に建立された、近代的なチタン製の大鳥居がそびえ立ち、参拝者の目を引きます。

アクセスはJR神戸線（山陽本線）曽根駅から徒歩約30分、または神姫バスを利用できます。周辺には、高砂成田山守護尊寺、北山鹿島神社、高御位山など、観光スポットも点在しています。

鹿嶋神社は、単なる神社としてだけでなく、地域の歴史と文化、そして人々の信仰が深く根付いた場所と言えるでしょう。独特の願掛け、歴史ある由緒、そして名物のかしわもちと、訪れる人々を様々な魅力で惹きつけています。

所在地:
兵庫県高砂市阿弥陀町地徳279

最寄り駅:
JR神戸線（山陽本線）曽根駅（徒歩30分、神姫バスでアクセス可能）

周辺:
高砂成田山守護尊寺
北山鹿島神社
高御位山

関連項目:
鹿島神宮
鹿島神社

外部リンク:
鹿嶋神社（神社公式）
鹿島神社（兵庫県神社庁）

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