黙示録の四騎士 (1961年の映画)

黙示録の四騎士 (1962年の映画)

ヴィンセント・ミネリが監督を務めたアメリカの長編劇映画で、1961年に製作され、翌1962年に公開されました。スペインの作家ビセンテ・ブラスコ・イバニェスによる同名小説を原作としています。本作は、1921年にレックス・イングラムが映画化し、サイレント映画スターとしてルドルフ・ヴァレンティノの人気を確立させた作品の再映画化にあたります。

旧版が第一次世界大戦を背景としていたのに対し、この1962年版では時代設定が第二次世界大戦へと変更されています。物語は、アルゼンチンに広大な牧場を持つマダリアガ家の家族を中心に展開します。スペイン人の家系ながら、第二次世界大戦の勃発により、ドイツ側につく親戚と連合国側につく親戚に分かれ、壮絶な運命に翻弄される姿が描かれます。

製作の過程では、監督のヴィンセント・ミネリは当初、主要キャストとしてアラン・ドロンとロミー・シュナイダーを希望しましたが、両名ともに出演を辞退しました。最終的に主演に決定したのは、グレン・フォードとイングリッド・チューリンです。これらの主演俳優は、原作小説の登場人物設定よりもかなり年上の年齢でキャスティングされることになりました。また、スウェーデン出身のイングリッド・チューリンは英語での演技が可能でしたが、彼女のセリフはアンジェラ・ランズベリーによって吹き替えられています。

本作品の主要キャストは以下の通りです。クレジット順に記載し、役名、そして一部の役にはテレビ放送時の日本語吹替声優も併記しています。

グレン・フォード - フリオ（近藤洋介）
イングリッド・チューリン - マルゲリート（伊藤幸子）
シャルル・ボワイエ - マルセロ（真木恭介）
リー・J・コッブ - フリオ・マダリアガ
ポール・ルーカス - カール・フォン・ハルトロット（高塔正康）
イヴェット・ミミュー - チチ（小谷野美智子）
カール・ベーム - ハインリッヒ・フォン・ハルトロット
ポール・ヘンリード - エティエンヌ・ローリエ（大木民夫）
ハリエット・マッギボン - ドンナ・ルイザ
キャスリン・ギヴニー - エレノア・フォン・ハルトロット
マーセル・ヒレアー - アルマン・ディビエ
ジョージ・ドレンツ - フォン・クライグ将軍
スティーヴン・ベカッシー - クラインドルフ大佐
ネスター・ペイヴァ - ミゲル
* アルベール・レミ - フランソワ

このように、国際色豊かなキャスト陣が、第二次世界大戦下の激動の時代における家族の絆と対立、そして人間模様を重厚に描き出しています。ヴィンセント・ミネリ特有の色彩感覚とドラマ演出が光る作品として知られています。

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