-ZEROalbum- 歌姫2

-ZEROalbum- 歌姫2について

『-ZEROalbum- 歌姫2』は、日本の歌手中森明菜による2枚目のカバー・アルバムで、2002年3月20日にキティMMEからリリースされました。このアルバムは、中森がメジャー・レーベルに復帰後初めて発表した作品で、2年4か月ぶりの新作となります。

アルバムの背景とコンセプト

2002年に中森明菜は、キティMMEへの復帰を果たし、同レーベルからは『-ZEROalbum- 歌姫2』が発表されました。このアルバムは、1994年に始まった『歌姫』プロジェクトの復活を象徴するものであり、カバー・アルバムとしての新たなシリーズがスタートすることになりました。制作に際し、スタッフからの助言を受けながら、オリジナルの楽曲よりもカバーを先に制作することとなった中森は、自身の声に新たな色を加える重圧を感じながらも力を注ぎました。

録音はユニバーサルレコーディングスタジオやオンエア麻布スタジオで行われ、特に「瑠璃色の地球」のレコーディングでは2回のテイクでOKが出たと語っています。アルバムの基本的なテーマは「静の美」であり、自身の過去を背負わず新たなスタートを切るという意志が込められています。ジャケットデザインもその意図を反映しており、スキンヘッドの姿をCG処理で表現し、白い服を着た柔らかいイメージに仕上げられました。

曲の選定と制作の裏側

カバー曲の選定に関しては、音楽プロデューサーの川原伸司が手掛けており、当初は「野ばらのエチュード」が候補曲に挙げられていましたが、「瑠璃色の地球」が選ばれることとなった背景には、歌詞の内容が若すぎるとの判断がありました。また、「黄昏のビギン」はちあきなおみのアルバムへのオマージュとして位置づけられていることも明かされています。エグゼクティブ・プロデューサーの寺林晁は、「中森との話し合いを経て、湧き上がる意見に基づいた選曲となった」とコメントしています。

アルバムの影響と評価

リリース後、アルバムはすぐに注目を集め、2002年4月1日付のオリコン週間アルバムチャートでは13位に初登場。その後、2週連続でトップ10入りを果たしました。これは中森にとって約7年ぶりの快挙であり、彼女の実力と人気の再確認とも言える結果でした。特にカバー曲『瑠璃色の地球』は、auのテレビCMに使用されたことで、さらなる注目を集めました。

音楽評論家の後藤幸浩は、「洋楽的な要素の中で、日本語をこれほど美しく響かせられる歌手は明菜が最後かもしれない」と絶賛しました。このアルバムがきっかけとなり、カバー曲ブームが生まれたとの指摘もあります。

音楽活動の進展

『-ZEROalbum- 歌姫2』はその後も多くのコンサートやメディア露出を経て、中森明菜の音楽活動において大きな役割を果たしました。デビュー20周年を祝うコンサートで披露された楽曲たちは、多くのファンに愛され続け、アルバムの成功をさらに強固なものにしました。

最終的には、今後の『歌姫』シリーズの展開へと繋がり、さらなる名盤が生まれる土壌を作りました。

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