177 (ゲーム)

177 (アダルトゲーム)

『177』は、1986年9月にデービーソフトのマカダミアソフトブランドから発売されたPC-8800シリーズ用アダルトゲームです。PC-9800シリーズ、X1シリーズにも移植されています。「世の男性、女性諸氏の健全かつ正常な愛の営みを願い開発されました」というキャッチコピーとは裏腹に、その内容は物議を醸しました。

概要

タイトル『177』は刑法第177条（現在の不同意性交等罪）を意味します。ゲームは前半（ACT.ONE）と後半（ACT.TWO）の二部構成。

ACT.ONE: 夜道を逃げる女性を主人公が追いかけ、服を一枚ずつ脱がしていくアクションゲーム。
ACT.TWO: 全裸にした女性を押し倒し、腰を操作して女性を満足させるゲーム。

主人公が先に到達したり、制限時間を過ぎるとゲームオーバーとなり、刑法177条が表示され刑務所へ。女性を先に満足させることができれば、和姦として結婚するハッピーエンドを迎えます。

登場人物

大内 秀雄: 26歳。自動車工場勤務。趣味はコンビニでの漫画立ち読み。無口で暗い性格。ターゲットの琴絵とは帰りの電車でよく一緒になり、2週間前から彼女を襲うことを決意。
斎藤 琴絵: 21歳。外資系コンピューター会社勤務のOL。明るい性格で、恋人の新藤彰がいます。身長160.9cm、B82 W60 H83、A型。友人と遊び、帰りが遅くなりました。

敵キャラ

漬物石、世にも不思議な墓、もぐらのアレキサンドラ、スカンクのルドルフ、ネコのトラッツェリアンナ、みどり亀のミッチェル、犬のスドロコトフスキー、大型扇風機の神風3号など、ユニークな敵キャラクターが登場します。

社会現象

発売当初は、数あるアダルトゲームの一つに過ぎませんでした。しかし、1986年10月21日に公明党の草川昭三によって衆議院決算委員会で有害ソフトとして取り上げられ、事実上の発売停止に。結果として、その知名度を上げることになりました。国会でアダルトゲームが取り上げられた初のケースです。

現在ではプレミアが付き、中古ゲームショップやネットオークションで高額で取引されています。

開発

開発スタッフには女性も多く、マニュアルやグラフィックを担当。ただし、性器部分のグラフィックは男性スタッフが担当しました。

ゲームデザイナーは、翌年にデービーソフトのホラーゲーム「プロデュース」を開発しています。

『177』は、その過激な内容と国会での騒動によって、アダルトゲーム史に名を残す作品となりました。

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