1877年の相撲

1877年の相撲界の動向

1877年（明治10年）は、相撲界において様々な出来事があった年です。この年、東京、大阪、京都を中心に各地で相撲興行が開催され、また、後の横綱となる力士が誕生するなど、相撲界の歴史を語る上で重要な年となっています。

1877年の相撲興行

1877年には、東京相撲、大阪相撲、そして京都と大阪の合併相撲など、様々な興行が行われました。

1月場所（東京相撲）
場所：本所回向院
日程：1月14日より10日間（晴天続き）
6月場所（東京相撲）
場所：本所回向院
日程：6月2日より10日間（晴天続き）
8月場所（大阪相撲）
場所：道頓堀南新金毘羅宮社地
内容：晴天10日間興行、東京（高砂浦五郎率いる改正組）、西京、尾張などとの合併相撲
9月場所（京都大阪合併相撲）
場所：八坂神社御免地
日程：9月16日より7日間（晴天続き）
9月場所（大阪相撲）
場所：難波新地
内容：不入りにより4日目で打ち切り
官軍戦歿者合祀祭奉納相撲（三都合併）
場所：東京招魂社（靖国神社）境内
内容：西南戦争の戦没者合祀に合わせて開催された奉納相撲。
12月場所（東京相撲）
場所：本所回向院
日程：12月11日より10日間（晴天続き）

これらの興行場所や日程からもわかるように、1877年は相撲が盛んに行われた年であったことが伺えます。特に、東京では本所回向院が主要な興行場所として利用されていたことがわかります。また、大阪では、道頓堀や難波新地など、様々な場所で興行が行われ、地域ごとの相撲の盛り上がりを感じさせます。

誕生と死去

1877年には、相撲界に大きな影響を与えた人物の誕生と、相撲史に名を残す力士の死去がありました。

誕生
8月15日：太刀山峯右エ門（第22代横綱、友綱部屋所属、1941年没）

後の第22代横綱となる太刀山峯右エ門が誕生しました。彼の活躍は、相撲界に新たな歴史を刻むことになります。

死去
3月8日：綾瀬川山左エ門（最高位：大関、秀ノ山部屋所属、1835年生まれ）
3月29日：稲妻雷五郎（第7代横綱、佐渡ヶ嶽部屋→錦島部屋所属、1802年生まれ）
4月24日：小ノヶ崎仙吉（最高位：前頭5枚目、境川部屋所属、1842年生まれ）

大関や横綱を務めた力士たちがこの世を去り、相撲界にとって大きな損失となりました。彼らの功績は、後世に語り継がれることでしょう。

まとめ

1877年は、相撲界にとって興行面でも、人材面でも、大きな動きがあった年でした。各地での興行が盛んに行われた一方で、偉大な力士たちが相次いでこの世を去り、そして未来の横綱が誕生するなど、相撲界の歴史が大きく動いた一年であったと言えるでしょう。この年の出来事は、その後の相撲界の発展に大きな影響を与えたことは間違いありません。



参考文献
酒井忠正『日本相撲史 中巻』ベースボール・マガジン社、1964年6月1日。

もう一度検索