1908年ウィンブルドン選手権

1908年 ウィンブルドン選手権の詳細

1908年に行われたウィンブルドン選手権は、イギリスのロンドン市郊外に位置する「オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ」で開催されました。大会では、男子シングルスと女子シングルスにおいて、それぞれチャンピオンが決定しましたが、前年の優勝者であるノーマン・ブルックスとメイ・サットンは大会に参加しませんでした。

##大会形式

男子シングルスおよび女子シングルスは、当時の特有の形式を用いて勝者を決定しました。具体的には、「チャレンジ・ラウンド」と「オールカマーズ・ファイナル」の2つのラウンドを経て、最終的な優勝者を決定する方式が採用されていました。前年の優勝者は無条件で「オールカマーズ・ファイナル」に出場でき、それ以外の選手は「チャレンジ・ラウンド」に挑戦し、その結果によって前年のチャンピオンに挑む権利を獲得します。

ただし、1908年大会では前年の優勝者が不参加だったため、「オールカマーズ・ファイナル」は行われず、チャレンジ・ラウンドでの結果が優勝記録表に記載されました。また、男女シングルスの試合では、地元イギリス選手が進出したものの、外国選手の上位進出は見られず、国旗表示が省略されました。

## 主な結果

### 男子シングルス
男子シングルスでは、アーサー・ゴアが優勝を果たしました。準々決勝から決勝までの結果は以下の通りです。

• - 準々決勝では、ロバート・パウエルがルメール・ド・ワージーを6-4, 8-6, 6-4で下し、アーサー・ゴアがチャールズ・ディクソンに10-8、6-3、3-6、6-0で勝利。
• - 準決勝では、アーサー・ゴアが再びロバート・パウエルを10-8、6-4、6-2で破り、ハーバート・ローパー・バレットがジョシア・リッチーを6-3、6-1、3-6、6-1で下しました。
• - 決勝では、アーサー・ゴアがハーバート・ローパー・バレットに対し、6-3, 6-2, 4-6, 3-6, 6-4の接戦を制し、優勝を手にしました。

### 女子シングルス
女子シングルスの決勝では、シャーロット・クーパー・ステリーがアグネス・モートンを6-4, 6-4で下し、タイトルを獲得しました。準々決勝から準決勝までの経緯は以下の通りです。

• - 準々決勝では、ドラ・ブースビーがバイオレット・ピンクニーに6-1, 6-4で勝利。
• - シャーロット・クーパー・ステリーはドロテア・ダグラス・チェンバースを6-3, 7-5で退けた後、アグネス・モートンと決勝に進出し、見事に勝利を収めました。

### 男子ダブルス
男子ダブルスでは、ジョシア・リッチーとアンソニー・ワイルディングのペアがアーサー・ゴアとハーバート・ローパー・バレットを相手に試合を行い、最終的に6-1, 6-2, 1-6, 1-6, 9-7で勝利しました。

### 混合ダブルス
混合ダブルスでは、アンソニー・ワイルディングとドロテア・ダグラス・チェンバースのペアがハーバート・ローパー・バレットとシャーロット・クーパー・ステリーを対象に6-4, 6-3で勝利しました。この競技は公式競技としては位置付けられず、選手権公認外競技扱いでしたが、記録として残されています。

## まとめ
1908年のウィンブルドン選手権は、前年優勝者の不在や、外国選手の影響が見られる大会となりました。それでも、地元選手の活躍が目立ち、とりわけアーサー・ゴアとシャーロット・クーパー・ステリーの優勝は特筆すべき成果です。今後もウィンブルドン選手権の成り行きに注目していきたいと思います。

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