1908年共和党全国大会とは？意味をやさしく解説

1908年 共和党全国大会

1908年 7月16日から19日まで、イリノイ州シカゴのシカゴ・コロシアムで開催されたこの大会は、アメリカ合衆国共和党の第14回大統領候補指名大会です。この大会では、人気の大統領であるセオドア・ローズヴェルトの後継者が選ばれることとなり、彼の支持を受けた陸軍長官ウィリアム・タフトが指名を受けました。また、副大統領候補にはニューヨーク州選出の下院議員、ジェームズ・S・シャーマンが選ばれました。

政策綱領

大会で承認された共和党の政策綱領は、ローズヴェルト政権の経済政策を称賛する内容で構成されていました。政策の中には、保護関税の維持や、恒久的な通貨体制の確立、政府によるトラストの監視強化などが含まれていました。特に、鉄道料金法の実施や州間鉄道の調査権限を州際通商委員会に与えること、鉄道員の労働時間の短縮を擁護する姿勢が強調されました。

外交面では、軍備の増強や海外在住のアメリカ市民の保護、商業の拡大、積極的な仲裁などが掲げられました。また米国の海運業の再興や、退役軍人への支援、キューバ及びフィリピンの自治、プエルト・リコの住民に市民権を与えることを支持する意見も表明されました。

他の分野においては、法廷改革や連邦鉱山採掘局の設立、地方の郵便配達の充実、環境保護などが支持されました。さらに、アフリカ系アメリカ人や公務員の権利、そして公衆衛生機関の効率化が求められました。

最後に、党の綱領はパナマ運河の建設に対する米国の関与や、ニューメキシコ州や準州の参加についての誇りを表明しました。また、エイブラハム・リンカンの誕生日を祝うことを求めるとともに、共和党の政策を賞賛し、民主党を強く非難する内容でした。

大統領指名候補

大会では、複数の候補者が議論され、その中から主に以下の人物が指名されました。

- ウィリアム・タフト（オハイオ州）
- ジョーゼフ・ガーニー・キャノン（イリノイ州）
- チャールズ・W・フェアバンクス（インディアナ州）
- ジョーゼフ・B・フォラカー（オハイオ州）
- チャールズ・エヴァンズ・ヒューズ（ニューヨーク州）
- フィランダー・チェイス・ノックス（ペンシルベニア州）
- ロバート・M・ラ・フォレット（ウィスコンシン州）
- レスリー・M・ショー（アイオワ州）

副大統領候補としては、次の人々が挙げられました。

- カーティス・ギルド（マサチューセッツ州）
- フランクリン・マーフィー（ニュージャージー州）
- ジェームズ・シャーマン（ニューヨーク州）

1908年共和党全国大会