1946年-1949年の市町村合併

1946年から1949年にかけての市町村合併

この時期は、第二次世界大戦終結後の混乱期から復興期にあたる日本の市町村合併についてまとめたものです。各地で既存の市町村が統合されたり、新たな市町村が誕生したり、あるいは都市としての体制を強化するための市制施行が行われたりしました。特に、大都市への周辺町村の編入や、複数の自治体が対等合併して新しい自治体を設ける新設合併が多く見られました。

1946年の主な合併

1946年には、まず兵庫県で大きな動きがありました。3月1日、姫路市は飾磨市をはじめ、飾磨郡の白浜町、広畑町、さらに揖保郡の網干町、大津村、勝原村、余部村と広範囲な自治体との新設合併により、新たな姫路市として生まれ変わりました。

その他、神奈川県愛甲郡では3月1日に三田村など6村が合併して睦合村が、新潟県岩船郡では6月1日に村上町と村上本町が合併して新たな村上町が誕生しました。また、10月1日には東京都で神着村など3村が合併して三宅村が成立し、11月1日には大阪府北河内郡の守口町と三郷町が合併し、市制を施行して守口市が発足しました。神奈川県足柄上郡でも11月3日に山田村と上中村が合併し相和村となりました。

1947年の主な合併

1947年には、特に東京都の特別区再編という大きな制度変更がありました。3月15日には、従来の35区が22の特別区へと再編されました。

例えば、麹町区と神田区が合併して千代田区が、日本橋区と京橋区が合併して中央区が、芝区、麻布区、赤坂区が合併して港区が誕生しました。
このほか、四谷区、牛込区、淀橋区が合併して新宿区、小石川区と本郷区が合併して文京区、下谷区と浅草区が合併して台東区が、本所区と向島区が合併して墨田区が、深川区と城東区が合併して江東区となりました。
* また、品川区と荏原区が合併して新たな品川区に、大森区と蒲田区が合併して大田区に、滝野川区と王子区が合併して北区となりました。

他の地域でも活発な合併が見られました。1月20日には兵庫県洲本市に津名郡上灘村が編入され、2月11日には福島市に信夫郡の渡利村と杉妻村が編入されました。また、奈良県生駒郡では龍田町、法隆寺村、富郷村が合併して斑鳩町が新設されました。3月1日には兵庫県で伊丹市に川辺郡神津村が、尼崎市に川辺郡園田村がそれぞれ編入されました。神戸市も同日、武庫郡山田村などが兵庫区に、明石郡伊川谷村など7村が垂水区に編入されるという大規模な市域拡張を行いました。3月10日には福島市に信夫郡の瀬上町など複数の町村が編入されています。

また、3月15日には大阪府豊中市に豊能郡の3村が編入され、徳島県では板野郡の鳴門町など4町村が合併し市制を施行して鳴南市（現在の鳴門市）が誕生しました。8月10日には静岡県田方郡伊東町と小室村が合併し、市制を施行して伊東市となりました。

1948年の主な合併

1948年も市制施行や周辺自治体の編入が多く行われました。1月1日には大阪府三島郡の茨木町、春日村など4町村が合併し、市制を施行して茨木市が誕生しました。同日、高槻市には三島郡阿武野村が編入されました。神奈川県鎌倉市にも鎌倉郡深沢村が編入されています。

2月11日には青森県上北郡で三沢村など一部地域が合併し大三沢町（現在の三沢市）が町制を施行しました。4月1日には岩手県西磐井郡の一関町など4町村が合併し市制を施行して一関市が誕生しました。福井県南条郡でも武生町と神山村が合併し市制を施行して武生市（現在の越前市）が誕生しました。大阪府中河内郡の八尾町など5町村が合併し市制を施行して八尾市が、岡山県児島郡の味野町など4町村が合併し市制を施行して児島市（現在の倉敷市）が発足しています。

その他、神奈川県では4月1日に小田原市に足柄下郡下府中村が編入され、足柄下郡国府津町にも田島村が編入されました。大阪府岸和田市には泉北郡山滝村が編入されています。愛知県碧海郡では4月5日に新川町など4町が合併し市制を施行して碧南市が発足しました。静岡市には4月10日に庵原郡西奈村が、小倉市には9月10日に企救郡東谷村が編入されています。

1949年の主な合併

1949年に入っても合併は続きました。4月1日には福島県西白河郡の白河町と大沼村が合併し市制を施行して白河市が誕生しました。岐阜県大垣市には安八郡中川村が編入され、福知山市には天田郡の3村が編入されています。京都市も市域を拡大し、愛宕郡雲ヶ畑村が上京区に、岩倉村など複数の村が左京区に編入されました。

6月1日には石川県金沢市に河北郡川北村が編入され、7月1日には岐阜県岐阜市に山県郡岩野田村が編入されるなど、県庁所在地クラスの都市への周辺町村の編入が多く見られました。また、京都府乙訓郡では10月1日に新神足村など3村が合併して長岡町（現在の長岡京市）が新設されました。千葉県市川市には11月3日に東葛飾郡大柏村が編入され、山梨県甲府市には12月1日に中巨摩郡池田村などが編入されています。

これらの合併は、戦後の社会情勢の変化や地方自治制度の再構築と関連しており、その後の昭和の大合併へと繋がる動きの一端を示すものです。

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