1956年のワールドシリーズ

1956年のワールドシリーズ

1956年のワールドシリーズは、10月3日から10月10日までの間に開催されたメジャーリーグの重要なイベントです。このシリーズは第53回目となり、ニューヨーク・ヤンキースとブルックリン・ドジャースが前年と同様のカードで対戦しました。

シリーズの結果は、ヤンキースが4勝3敗で勝利し、3年ぶりの17回目の世界一に輝きました。特に注目されたのは、第5戦でドン・ラーセンが達成したワールドシリーズ史上初の完全試合です。この偉業は、ノーヒット・ノーランすら達成されていない唯一の記録として、今なお語り継がれています。

各試合の詳細

第1戦 (10月3日)

ニューヨーク州ブルックリンのエベッツ・フィールドで行われた第1戦、ヤンキースはミッキー・マントルの2ランで初回に先制しましたが、ドジャースは直後にジャッキー・ロビンソンとカール・フリロの活躍により逆転しました。ドジャースは完投を果たした先発投手マグリーに支えられ、先勝しました。この試合にはアイゼンハワー大統領も観戦し、始球式を務めました。

第2戦 (10月5日)

第2戦もエベッツ・フィールドで行われ、ヤンキースはジョー・コリンズの適時打から得点を重ねる一方で、ドジャースはスナイダーの3ランなどで同点に追いつきますが、最終的にはドジャースの逆転勝利となりました。

第3戦 (10月6日)

ブロンクスにあるヤンキー・スタジアムでの第3戦、ヤンキースはフォードが先発し、ドジャースに対して逆転勝利を収めました。この試合でヤンキースは初めての勝利を手にしました。

第4戦 (10月7日)

次の試合でもヤンキースは好調を維持し、先に得点を奪い、その流れを持続させることに成功しました。ドジャースも追い上げましたが、最終的にはヤンキースが勝利し、シリーズは2勝2敗のタイとなりました。

第5戦 (10月8日)

そして第5戦、ドン・ラーセンの素晴らしいピッチングが記憶に残ります。この試合で彼はワールドシリーズ初の完全試合を達成し、史上に名を刻む瞬間となりました。

第6戦 (10月9日)

第6戦では、ドジャースがラバインの打席から決定的なサヨナラ勝ちを収め、勝負は第7戦に持ち越されることとなりました。ドジャースの選手たちは完全試合のショックから立ち直れない様子が伺えました。

第7戦 (10月10日)

シリーズの決戦、第7戦が再びエベッツ・フィールドで行われました。ヤンキースは開始早々にリードを奪い、その後も着実に得点を重ねました。最終的にはヤンキースが完封勝利を収め、再び世界一の栄誉を手にしました。

この年のワールドシリーズは、ラーセンの完全試合という特筆すべき記録の他にも、両チームの実力を示す激戦が繰り広げられ、野球史に刻まれる素晴らしい試合となりました。また、最後の打者となったロビンソンは、その後のトレードを拒否し、引退を表明することになります。各試合の展開は、ファンの記憶に長く残ることでしょう。

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