1957年の相撲

1957年の相撲界

1957年は、相撲界にとって変革の年となりました。アマチュア相撲では、全日本相撲選手権大会で田畑外志雄が優勝し、史上初の学生アマチュア横綱が誕生しました。一方、大相撲では、様々な出来事が相次ぎ、協会運営の改革が進められました。

大相撲の動向

協会運営の改革

1957年、相撲協会は大きな転換期を迎えました。3月には、衆議院予算委員会で相撲協会の運営が公益法人でありながら興行的であると指摘され、協会改革の必要性が浮上しました。その後、協会理事の武蔵川が協会改革案を説明し、文部省も相撲協会問題特別委員会を設置。改革案の協議が行われました。

5月には、出羽海理事長がガス自殺未遂を起こし、辞任。時津風理事長が就任し、協会は抜本的な改革案を発表しました。この改革には、マス席の一般開放、行司部屋の独立、勝負検査長の廃止、相撲専修学校の設置、茶屋制度の廃止、力士基本給の確立などが含まれていました。運営審議委員会も設置され、協会運営の透明化が図られました。

6月には、文部省と協会幹部が協議し、改革方針が決定。9月には力士養老金の値上げ、勝負検査役の増員、平年寄会の結成、自費養成力士制度の改正などの改革が行われました。また、相撲茶屋は相撲サービス会社（株）の案内所に変わりました。10月には、相撲教習所が設置され、力士の育成にも力が入れられました。

本場所の成績

1957年の本場所は、年間5場所開催されました。各場所の優勝力士は以下の通りです。

一月場所（蔵前国技館）：千代の山雅信（15戦全勝）
三月場所（大阪府立体育会館）：朝汐太郎（13勝2敗）
五月場所（蔵前国技館）：安念山治（13勝2敗）
九月場所（蔵前国技館）：栃錦清隆（14勝1敗）
* 十一月場所（福岡スポーツセンター）：玉乃海太三郎（15戦全勝）

各場所では、殊勲賞、敢闘賞、技能賞も選出され、力士たちの活躍を讃えました。

新入幕力士と物故者

1957年には、多くの力士が誕生し、相撲界に新たな息吹をもたらしました。主な誕生力士には、後に大関となる若嶋津六夫、琴風豪規などがいます。また、この年には、敷嶌猪之助、常陸岩英太郎、信夫山秀之助、黒瀬川浪之助といった、相撲界に貢献した多くの物故者が出ました。彼らの功績を偲び、心からご冥福をお祈りいたします。

まとめ

1957年は、相撲界にとって激動の一年でした。アマチュア相撲での新たな才能の開花、大相撲での協会改革、そして数々の名勝負が繰り広げられました。この年の出来事は、相撲の歴史において重要な転換点となりました。この年を境に、相撲界は新たな時代へと進んでいくことになります。

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