1961年の東映フライヤーズ

1961年の東映フライヤーズの動向

1961年の東映フライヤーズは、新監督水原茂による初年度のシーズンでした。この年、チームはBクラスからの脱却を目指しましたが、様々な困難に直面しました。

監督交代とチームの再建

かつての監督、岩本義行がBクラスに転落した責任を取って辞任したことにより、チーム編成が見直されました。これを受けて、大川博オーナーは水戸商業高校の監督だった石井藤吉郎に新監督の就任を打診しましたが、石井氏は辞退しました。その結果、巨人から引退した水原茂が新たな指揮官に就任しました。

駒沢球場とシーズンのスタート

1964年に東京五輪が控えており、駒沢野球場がこの年いっぱいで使用を終えることが決まっていました。そのため、東映フライヤーズは駒沢での最後のシーズンを優勝で飾るべく、開幕から好調なスタートを切ります。強打者たちが揃い、特に西園寺昭夫、張本勲、吉田勝豊のクリーンアップトリオに加え、転向した一塁手の山本八郎が活躍しました。

優勝争いの行方

前年の優勝チーム大毎が開幕に出遅れたことも幸いし、東映は南海と優勝争いを展開しました。シーズン中盤の9月には、一時首位に立つ場面もありましたが、Bクラス常連のチームは優勝争いに不慣れで、大事な試合ではエラーが相次ぎました。投手陣と内野陣の層の薄さが影響し、誤算が続出したのです。

苦い結末

チームの4番を打っていた張本勲、キャプテンの毒島章一、エースの土橋正幸、久保田治といった選手たちが何とか奮闘しましたが、全ての努力が報われることはなく、最終的には駒沢球場での直接対決に敗れてしまいました。この試合では鶴岡一人監督の胴上げを見届けることになり、優勝を逃す結果となりました。それでも、83勝52敗5分という成績で貯金31を残し、翌年に向けての期待を抱かせました。

イベントと選手の活躍

シーズン中、特に記憶に残る出来事がありました。10月17日の大毎オリオンズ戦では、打率2位の榎本喜八が首位の張本勲を追い抜こうとしましたが、試合開始と同時に榎本は初めの2打席で敬遠されることとなり、張本選手の首位打者が確定しました。

まとめ

このように、1961年の東映フライヤーズは、新しい監督のもとで新たな挑戦をしましたが、競争が厳しいリーグでの厳しい現実に直面しました。来年のシーズンへと繋がる貴重な経験を積むことができたのです。

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