1961年ニヤサランド立法議会選挙

1961年ニヤサランド立法議会選挙

1961年8月、ローデシア・ニヤサランド連邦内のニヤサランドで行われた歴史的な議員選挙について解説します。

選挙の背景

19世紀末、ニヤサランドはイギリスによってシーレ高地保護領とされ、保護領時代には白人入植者の権限が強く、先住民族の権利は制限されていました。第二次世界大戦後、アフリカ諸国で独立の機運が高まり、1960年には多くのアフリカ諸国が独立を果たしました。ローデシア・ニヤサランド連邦内でも黒人による反乱が発生し、連邦政府の維持が困難になっていました。そのため、イギリスは連邦を解体し、南ローデシアを分離する方向へ転換しました。

このような状況下で、マラウイがイギリス保護領から独立するきっかけとなったのが、1961年の選挙におけるマラウイ会議党の大勝でした。

マラウイ会議党の躍進

1944年に結成されたニヤサランドアフリカ人会議の流れをくむマラウイ会議党は、1959年に主要メンバーが逮捕され一時崩壊しかけましたが、同年中に再建されました。1960年には、刑務所から出所したヘイスティングズ・カムズ・バンダが代表となり、政治活動を活発化させました。ニヤサランドは人口の大部分を黒人が占め、選挙権の条件も比較的緩やかであったため、1961年の選挙で白人指定議席を除く50議席を獲得するに至りました。

選挙結果とその後の展開

選挙での大勝後、1962年にニヤサランドは自治権を獲得し、1963年にはマラウイ会議党の指導者バンダが首相に就任しました。そして1964年、ニヤサランドは英連邦王国の一員として独立を果たし、1966年にはマラウイ共和国が成立しました。

この選挙は、マラウイが独立を達成する上で非常に重要な出来事であり、その後の国家の発展に大きな影響を与えました。

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