1965年フランスグランプリ

1965年フランスグランプリ：クラークの圧倒的勝利

1965年のF1世界選手権第4戦、フランスグランプリが、6月27日、クレルモン＝フェラン近郊のシャレード・サーキットで開催されました。このサーキットでのフランスGP開催は初めてでした。

レースは、ジム・クラークの独壇場となりました。 彼は全40周をトップで走りきり、ポール・トゥ・ウィン、ファステストラップ獲得と、シーズン2回目のグランドスラムを達成する快挙を成し遂げました。

注目すべきは、ジャック・ブラバムが自身のシートをデニス・ハルムに譲ったことです。ハルムは練習走行初日に最速タイムを記録しており、期待の高さがうかがえます。しかし、決勝レースではクラークがポールポジションを獲得。ジャッキー・スチュワート、ロレンツォ・バンディーニと共にフロントローを形成しました。2列目にはジョン・サーティースとダン・ガーニー、3列目にはハルム、リッチー・ギンサー、クリス・エイモンが並びました。グラハム・ヒルはスタートでトラブルに見舞われ、13番手と大きく出遅れることになります。

レース序盤はクラークがリード。2周目にスチュワートがバンディーニをパスして2位に浮上し、クラークを追撃します。ガーニーとサーティースもバンディーニを追い抜いていきます。サーティースはガーニーをかわして3位につけますが、トップ2との差は既に大きく開いていました。ガーニーは14周目にプラグ交換のためピットインを余儀なくされ、ハルムが4位に順位を上げました。

クラークは旧型のロータス25を使用せざるを得ない状況でしたが、見事な走りでポール・トゥ・ウィンを達成。シーズン3勝目を挙げました。スチュワートは2戦連続でクラークに続く2位となり、安定した走りを見せつけました。ハルムは4位でF1デビュー2戦目にして初入賞を果たし、将来性を感じさせる結果となりました。レース前から首の痛みを抱えていたヒルは、5位でフィニッシュしました。

このレースは、クラークの圧倒的な実力と、新旧ドライバーたちの激しい戦いが印象的な一戦となりました。ハルムのデビュー戦での活躍や、ヒルが痛みを抱えながらも健闘したことも、このレースを彩る要素でした。シャレード・サーキット初開催のフランスGPは、多くのドラマを生み出し、F1史に刻まれるレースとなりました。

予選結果と決勝結果の詳細については、参考資料をご参照ください。 また、各ドライバーの順位やラップリーダーなどの詳細なデータは、当時のレースレポートや統計データを参照することでより深く理解することができます。 このレースは、F1の歴史における重要な一戦であり、ドライバーたちの戦略やマシンの性能、そしてレース展開など、様々な要素が絡み合った、記憶に残るレースでした。

参考資料:

en:1965 French Grand Prix (2018年6月22日 22:54:14(UTC)）より翻訳
林信次『F1全史 1961-1965』ニューズ出版、1997年。ISBN 4-938495-09-0。
France 1965 - STATS F1
French GP 1965 - grandprix.com

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