1966年の相撲

1966年の大相撲

1966年の大相撲は、様々な出来事が相撲界を彩った一年でした。テレビ中継がNHKのみとなる一方で、ラジオ中継が終了するなど、メディア環境の変化が見られました。また、力士の引退や襲名、地方巡業の実施、そして本場所での熱戦など、多くの話題が提供されました。

大相撲の動向

できごと

テレビ中継の変化: 1月場所からテレビ中継はNHKのみとなり、放送体制に変化が見られました。
力士の引退と襲名: 2月には大関栃光が引退し、年寄千賀ノ浦を襲名しました。また、栃ノ海一行によるマカオ巡業も実施されました。
地方巡業の中止: 広島準本場所は暴力団との関係が問題視され、開催が中止となりました。一方で、柏戸がエールフランスの招待で渡欧し、明武谷、大豪、鶴ヶ嶺がキャセイ航空で香港旅行をするなど、国際的な動きもありました。
解説者の受賞: 3月には、相撲解説者の玉ノ海梅吉がNHK放送文化賞を受賞しました。
道場の完成: 4月には、二所ノ関部屋の千葉県・白子道場が完成しました。
昭和天皇の観戦: 5月場所8日目には、昭和天皇、皇后が観戦されました。また、この場所から幕下付出は幕下最下位から取り組むことになり、TBSラジオ中継が中止、民放の相撲実況中継がなくなるなど、制度やメディアにも変化がありました。大関北葉山が引退し、年寄枝川を襲名しました。
ハワイ巡業: 6月には、柏鵬一行がハワイ巡業を実施し、幕下の高見山が参加しました。
名古屋場所の動向: 7月の名古屋場所では、大関が豊山一人となる状況の中、立合いの是正申し合わせが行われました。また、21代式守伊之助が25代木村庄之助を襲名。場所後には、北の冨士の大関昇進が決定しました。
大関昇進: 9月には、秋場所後の番付編成会議で玉乃島の大関昇進が決定しました。また、10年ぶりに力士運動会が開催されました。
大阪準本場所: 10月には、大阪準本場所が15日間開催され、横綱柏戸が優勝しました。
栃ノ海の引退: 11月には、栃ノ海が引退し、横綱一代年寄となりました。

本場所の結果

一月場所: 柏戸剛が14勝1敗で優勝。殊勲賞は北の冨士、敢闘賞は玉乃島、技能賞は海乃山が受賞しました。十両優勝は東錦栄三郎。
三月場所: 大鵬幸喜が13勝2敗で優勝。殊勲賞は北の冨士、敢闘賞は高鐵山、技能賞は淺瀬川が受賞しました。十両優勝は君錦利正。
五月場所: 大鵬幸喜が14勝1敗で優勝。殊勲賞は麒麟児、敢闘賞は玉乃島、技能賞は北の冨士が受賞しました。十両優勝は大心昇。
七月場所: 大鵬幸喜が14勝1敗で優勝。殊勲賞は玉乃島、敢闘賞と技能賞は鶴ヶ嶺が受賞しました。十両優勝は前の山和一。
九月場所: 大鵬幸喜が13勝2敗で優勝決定戦で柏戸に勝利し優勝。殊勲賞は玉乃島、敢闘賞は禊鳳、技能賞は麒麟児が受賞しました。十両優勝は大文字研二。
* 十一月場所: 大鵬幸喜が15戦全勝で優勝。殊勲賞は琴櫻、敢闘賞は鶴ヶ嶺、技能賞は高鐵山が受賞しました。十両優勝は金乃花武夫。

誕生した力士

1966年には、後に活躍する多くの力士が誕生しました。主な力士として、北勝鬨準人、鬼雷砲良蔵、若翔洋俊一、大翔山直樹などが挙げられます。また、春日富士晃大のように、後に前頭筆頭まで昇進する力士も誕生しています。

物故者

この年、多くの相撲関係者が亡くなりました。藤ノ川雷五郎、池田川助枩、外ヶ濱弥太郎、開月勘太郎、釋迦ヶ嶽庄太郎、木村玉之助、楯甲新蔵、式守伊之助など、相撲界に貢献した人々がこの世を去りました。

まとめ

1966年の大相撲は、様々な出来事と記録が生まれた年でした。テレビ中継の変化や力士の引退、新力士の誕生など、相撲界の歴史において重要な一年となりました。また、大鵬幸喜の圧倒的な強さが際立った一年でもありました。

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