1967年の中日ドラゴンズ

1967年の中日ドラゴンズ概要

1967年の中日ドラゴンズは、西沢道夫監督の4年目にあたるシーズンであり、球団にとっても重要な年でした。この年のドラゴンズは、様々な変化や困難に直面しながらも、一定の成績を収めることができました。

オーナーの交代

4月18日、中日新聞社の与良ヱ社長が突然亡くなり、球団は新たに小山武夫がオーナー職を引き継ぐこととなりました。これにより、小山自らが球団社長を兼務する形が取られました。

「純血主義」の実施

最近数年の外国人選手のパフォーマンスが振るわなかったため、この年は「純血主義」を取り入れ、地元選手を重視した戦略を展開しました。4月には巨人とのゲーム差が2ゲーム差と接戦を繰り広げていましたが、5月からはこの戦略の影響が出始め、成績が悪化していきました。

監督の病欠と成績の低下

5月18日には西沢監督が慢性胃炎で倒れ、その間は近藤貞雄投手コーチが監督代行を務めましたが、彼が指揮を執るのは短期間でした。西沢監督はすぐに復帰しましたが、その後のチーム成績は厳しい状況が続きました。7月末の段階で巨人とは6.5ゲーム差を保っていましたが、8月になると巨人が驚異的な戦績を残す一方で、中日は9勝15敗の成績に終わり、次第に差は広がっていきました。

シーズンの結末

最終的に中日は阪神との2位争いには勝利しましたが、嬉しいことに3年連続での2位に甘んじ、王者巨人には12ゲーム差もつけられました。投手陣としては小川健太郎が29勝、板東英二が14勝を上げ、主力投手たちがそれなりの成績を残しました。しかしチーム全体の防御率は前年よりも低下し、3.31のリーグ4位でした。

打撃陣では中利夫選手が絶好調で、王貞治（巨人）や近藤和彦（大洋）と争いながら初の首位打者を獲得しました。チームとしても148本塁打を記録しリーグ2位となりましたが、守備面では136失策を記録し、エラーも目立ちました。

対戦成績と今後

ドラゴンズは優勝した巨人を含む4球団に対して勝ち越しを記録しましたが、サンケイには敗れ、全体で勝ち越すことはできませんでした。西沢監督は1968年も続投する方針でしたが、1月に病気のため辞任し、杉下茂が新たに監督に就任しました。

このように、1967年の中日ドラゴンズは多くのドラマと挑戦に満ちたシーズンを送りながらも、確実に成長を遂げた一年だったと言えるでしょう。

もう一度検索