1975年全米オープン (テニス)

1975年全米オープンテニス大会

1975年全米オープン（US Open 1975）は、1975年8月27日から9月7日まで、ニューヨークのクイーンズ区フォレストヒルズにあるウエストサイド・テニスクラブで開催されました。本大会は、男子シングルス128名、女子シングルス64名が参加し、それぞれ7回戦制と6回戦制で行われました。この大会の特筆すべき点は、コートのサーフェスが天然芝からクレーコートに変更されたことです。これにより、アメリカで初めてのグリーンクレー（Har-Tru）が採用されることとなりました。

大会の概要

男子シングルスでは、シード選手として16名が選ばれました。女子シングルスは8名のシード選手が出場しました。興味深いことに、男女のいずれも1回戦での不戦勝（「Bye」に該当）はありませんでした。

男子シングルスのシード選手

• - ジミー・コナーズ（準優勝）
• - ギリェルモ・ビラス（ベスト4）
• - マニュエル・オランテス（初優勝）
• - アーサー・アッシュ（4回戦）
• - ビョルン・ボルグ（ベスト4）
• - その他、トム・オッカーやイリ・ナスターゼなどの選手が出場しました。

女子シングルスのシード選手

• - クリス・エバート（初優勝）
• - バージニア・ウェード（ベスト4）
• - マルチナ・ナブラチロワ（ベスト4）
• - イボンヌ・グーラゴング・コーリー（準優勝）
• - その他、マーガレット・スミス・コートやオルガ・モロゾワなどの選手が参加しました。

大会の進行

男子シングルス準々決勝

• - ジミー・コナーズがアンドリュー・パティソンを6-2, 6-1, 6-2で下しました。
• - ビョルン・ボルグはエディ・ディッブスとの接戦を6-4, 7-6, 4-6, 7-6で制しました。
• - マニュエル・オランテスはイリ・ナスターゼを6-2, 6-4, 3-6, 6-3で破りました。
• - ギリェルモ・ビラスはハイメ・フィヨルを6-4, 6-0, 6-1で一蹴しました。

準決勝

• - コナーズはボルグに7-5, 7-5, 7-5で勝利し、オランテスはビラスを4-6, 1-6, 6-2, 7-5, 6-4で下しました。

女子シングルス準々決勝

• - クリス・エバートがケリー・レイドを6-2, 6-1で破り、マルチナ・ナブラチロワがマーガレット・スミス・コートを6-2, 6-4で下しました。
• - イボンヌ・グーラゴング・コーリーが沢松和子を7-6, 7-5で下し、バージニア・ウェードがカーチャ・エビングハウスを6-3, 6-0で破りました。

準決勝

• - エバートはナブラチロワを6-4, 6-4で制し、コーリーはウェードを7-5, 6-1で下しました。

決勝戦の結果

• - 男子シングルス決勝では、マニュエル・オランテスがジミー・コナーズに対し6-4, 6-3, 6-3で勝利し、優勝を果たしました。
• - 女子シングルスでは、クリス・エバートがイボンヌ・グーラゴング・コーリーに5-7, 6-4, 6-2で勝ちました。

ダブルス

• - 男子ダブルス：ジミー・コナーズ＆イリ・ナスターゼがトム・オッカー＆マーティー・リーセンを6-4, 7-6で破りました。
• - 女子ダブルス：マーガレット・スミス・コート＆バージニア・ウェードがビリー・ジーン・キング＆ロージー・カザルスを7-5, 2-6, 7-6で下しました。
• - 混合ダブルスでは、ディック・ストックトン＆ロージー・カザルスがフレッド・ストール＆ビリー・ジーン・キングに6-3, 7-6で勝利しました。

大会の見どころ

男子シングルスの優勝者であるマニュエル・オランテスは、1965年のマニュエル・サンタナ以来、スペインの選手として10年ぶりに全米オープンでの優勝を果たしました。また、女子シングルスのクリス・エバートは、全仏オープンに続く4大大会での2冠を達成しました。この大会を境に、4大大会シングルスでの通算24勝を達成したマーガレット・スミス・コートと、日本のテニス界に大きな足跡を残した沢松和子が引退を決意しました。

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