1979年のナショナルリーグチャンピオンシップシリーズ

1979年、メジャーリーグベースボールのポストシーズンが開幕した。ナショナルリーグ優勝決定シリーズでは、ピッツバーグ・パイレーツとシンシナティ・レッズが激突した。レギュラーシーズンではレッズが圧倒的に勝ち越していたものの、このシリーズではパイレーツが3連勝で圧勝し、8年ぶり9回目のリーグ優勝、そして7度目のワールドシリーズ進出を決めた。

両チームは1970年代、何度もリーグ優勝決定シリーズで対戦しており、過去3回はすべてレッズが勝利していた。レッズは「ビッグレッドマシン」と呼ばれ、70年代にリーグ優勝4回、ワールドシリーズ優勝2回を達成するなど、強豪チームとして知られていた。しかし、このシリーズでの敗北を機に、レッズの黄金時代は幕を閉じ、次のポストシーズン進出まで11年もの歳月を要することになる。

シリーズの主役は、パイレーツのウィリー・スタージェルだった。彼は第1戦の延長11回に決勝となる3点本塁打を放つなど大活躍を見せ、3試合で打率.455、2本塁打、6打点、OPS 1.753という驚異的な成績を残した。この活躍が認められ、彼はシリーズMVPに輝いた。その後、パイレーツはワールドシリーズでも勝利し、スタージェルはワールドシリーズとレギュラーシーズンのMVPも獲得、1年で3つのMVPを獲得するという快挙を達成した。

では、各試合を振り返ってみよう。

第1戦: オハイオ州シンシナティのリバーフロント・スタジアムで行われた第1戦は、シーソーゲームとなった。両チームの先発投手シーバーとキャンデラリアの好投で、試合は延長戦に突入。11回表、パイレーツはスタージェルの3点本塁打で勝ち越しに成功。その後、レッズの反撃をしのぎ、パイレーツが劇的な勝利を収めた。

第2戦: 同様にシンシナティで行われた第2戦は、レッズが序盤にリードするも、パイレーツが逆転。その後、レッズが9回裏に同点に追いつき、再び延長戦に突入した。10回表、パイレーツはパーカーの適時打で勝ち越し、ロビンソンの好投で逃げ切った。パイレーツは2連勝でシリーズ突破へ王手をかけた。

第3戦: ペンシルベニア州ピッツバーグのスリー・リバース・スタジアムで行われた第3戦。パイレーツは初回から積極的に攻め、モレノの盗塁とフォーリの犠牲フライで先制点を奪う。その後もスタージェルの本塁打などを含む積極的な攻撃でレッズを圧倒。ブライレブンの完投勝利で、パイレーツがシリーズを制した。

このシリーズは、パイレーツの圧倒的な強さと、スタージェルの活躍が印象的なものだった。レッズは「ビッグレッドマシン」の時代を終え、新たな時代へと突入していくことになる。一方、パイレーツはワールドシリーズ制覇へと突き進んでいくことになるのであった。

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