1986年-1987年のJSL

1986-1987年の日本サッカーリーグ (JSL)

1986年から1987年にかけて行われた第22回日本サッカーリーグ1部（JSL1部）および第15回日本サッカーリーグ2部（JSL2部）は、日本のサッカー界において重要な転機を迎えたシーズンとなりました。大会は1部が1986年10月25日から1987年5月17日まで、2部が1986年8月23日から同年5月17日までの期間にかけて実施されました。このシーズンの特徴や成績を詳しく見ていきましょう。

JSL1部の概要

このシーズン、JSL1部ではプロ選手の登録が公式に認められ、選手は「スペシャル・ライセンス・プレーヤー」「ノンアマ」「アマチュア」の3つのカテゴリーに分けられました。この変更には、9年間ドイツのブンデスリーガでプレーした奥寺康彦の帰国や、過去に読売や日産などが選手を非公式に契約していたことが関与しています。これにより、古河電工など多くの選手がノンアマとして登録されました。

シーズンのキャッチフレーズは「サラリーマンサッカーの時代は終わった」。これは、プロ化に伴うサッカーの新たな形を象徴するものになりました。また、JSL1部は秋から春にかけての越年制に移行し、日本代表の強化スケジュールを重視した大会運営が行われました。

今季の優勝チームは読売サッカークラブで、監督に与那城ジョージ、特別コーチに元ブラジル代表のジノ・サニを迎えました。特に、高校卒業1年目のFW武田修宏が得点ランキングで2位の11ゴールを記録し、新加入のブラジル人FWガウショとのコンビで攻撃を牽引しました。

JSL2部の概要

JSL2部では、従来通りの単年度表記が用いられましたが、このシーズンから1部と同様の秋春制に移行しました。リーグ戦は前期と後期に分けられ、前期は16チームが東西ブロックに分かれて2回戦を行い、後期はそれぞれのブロック上位4チームによる上位リーグが実施されました。

住友金属工業蹴球団が2部リーグを制し、優勝を果たしました。これにより、住友金属とトヨタ自動車はJSL1部へ昇格し、松下電器と日立製作所はJSL2部へ自動降格となりました。

主な成績

JSL1部

• - 優勝：読売サッカークラブ
• - 11位：松下電器
• - 12位：日立製作所

JSL2部

• - 優勝：住友金属工業蹴球団
• - 準優勝：トヨタ自動車
• - JSL1部昇格チーム：住友金属、トヨタ自動車

この1986-1987シーズンのJSLは、日本サッカーにおけるプロ化の進展を感じさせる重要なものであり、選手たちやクラブのエネルギーが結集した大会となりました。今後の日本サッカー界の発展を支える基盤が築かれた年と言えるでしょう。

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