1993年度新人選手選択会議 (日本プロ野球)

1993年度新人選手選択会議の概要

1993年度新人選手選択会議は11月20日午後5時5分から新高輪プリンスホテルにて開催され、これにより64選手の交渉権が確定しました。この年はドラフト制度において重要な変更が行われた年であり、大学生や社会人選手に逆指名権が初めて認められました。各球団は上位2人までの逆指名枠が設けられ、3位指名以下はウェーバー方式で行われることが決まりました。

逆指名制度の導入は選手たちの契約金を大幅に高騰させ、参戦した選手たちは今後の活躍が期待されました。しかし、残念なことに後の脱税問題が発覚し、何人かの選手が処分を受けることとなりました。この年の特徴的な点として、1978年以来重複指名選手が出なかったことが挙げられます。つまり、指名順位で選手が重複した場合は抽選となるのが通常でしたが、1993年は全ての指名において重複がなかったのです。

各球団の動向

ロッテでは逆指名を行った加藤高康が2年後に戦力外となったものの、立川隆史、大塚明、諸積兼司、小野晋吾といった選手たちが主力選手として活躍しました。特に、福浦和也は野手に転向した後に2000本安打を達成し、チームにとって大きな収穫となりました。

横浜では河原隆一と波留敏夫が重要な役割を果たし、1998年のリーグ優勝に大きく貢献しました。また、大家友和はメジャーリーグでも2桁勝利を挙げるなど、多くの選手がその後大きな活躍を見せました。万永貴司はスーパーサブとしてチームに安定感をもたらし、豊作の年となったのです。

逆指名制度は特に巨人にとって有利なドラフトと予想されていましたが、初年度であるこの年はあまり成功しませんでした。巨人が獲得を目指していた小久保裕紀（ダイエーを逆指名）と河原隆一（横浜を逆指名）の選手らを獲得することに失敗しました。唯一逆指名をした三野勝大は巨人在籍時に1試合しか登板できなかったことが残念な結果となり、柳沢裕一も正捕手争いに関与できずに終わりました。

選択希望選手一覧

以下は逆指名選手とウェーバー制の指名順を示す表です。選手名の網掛けは逆指名による入団を示しています。

セントラル・リーグ

• - ヤクルトスワローズ
• - 中日ドラゴンズ
• - 読売ジャイアンツ
• - 阪神タイガース
• - 横浜ベイスターズ
• - 広島東洋カープ

パシフィック・リーグ

• - 西武ライオンズ
• - 日本ハムファイターズ
• - オリックス・ブルーウェーブ
• - 近鉄バファローズ
• - 千葉ロッテマリーンズ
• - 福岡ダイエーホークス

1993年度のドラフト会議はこのように、多くのドラフトルールの変革が行われ、選手や球団に与える影響が大きい年となりました。選手たちのその後の活躍を通じて、ドラフト制度の重要性が再認識されたと言えるでしょう。

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