2000年のル・マン24時間レース

2000年ルマン24時間レースの詳細

2000年に開催されたルマン24時間レースは、第68回目の耐久レースとして、6月17日から18日にかけて行われました。この年は、耐久レース界の変化が顕著であり、多くのワークスチームが新たな道を模索する中、アウディが優勝するという記録的な結果を残しました。

レース前の状況

1999年のレース後、多くのメーカーが耐久レースから撤退しました。BMWとトヨタはフォーミュラ1に移行し、メルセデス・ベンツはCLRの事故を受けてスポーツカーレースから離れ、DTMに戻りました。日産も経済的な理由で参加を断念。残ったのは、フランスのプライベーターのペスカロロやオレカ、DAMS、それにアウディとパノスという限られたチームのみで、その一方で新たにキャデラックが参戦を表明しました。

日本からは、チーム郷とテレビ朝日が「TV Asahi Team Dragon」として二台でLMP900クラスに挑みました。彼らのマシンは、パノス・LMP-1 ロードスターSで、スピードと耐久性が求められるこのレースでの挑戦を象徴しています。また、チームタイサンはLMGTクラスにポルシェ・911 GT3 Rを投入し、レースへの期待をかけました。

レースの展開

レースが始まると、アウディはその強さをいかんなく発揮し、アウディ・R8によってLMP900クラスで1位から3位までを独占しました。この結果は、アウディとドライバーのトム・クリステンセンにとって新たな記録の始まりを意味しました。TV Asahi Team Dragonは総合6位と8位という成績を収め、特に日本チームの健闘が注目されました。

LMP675クラスでは、マルチマチック・モータースポーツがローラB2K/40を駆使してクラス優勝を果たしました。このマシンに搭載されていたのは、日産のVQ30を基にしたAER製エンジンです。LMGTSクラスでは、バイパー・チームオレカが総合7位にてゴール。彼らはクライスラーバイパーで333周を回り、ゴール周回数の新記録を達成しましたが、コルベット・レーシングのコルベットC5-Rとの激しい競争が繰り広げられています。LMGTクラスでのチームタイサンのポルシェは、見事クラス優勝を収めました。

公式結果と統計

このレースのポールポジションを獲得したのは、アラン・マクニッシュが運転した＃9アウディスポーツチームヨーストで、タイムは3：36.124でした。また、ファステストラップも同選手が記録し、タイムは3：37.359です。レース全体の距離は5007.99kmで、平均速度は207.00km/hに達しました。最高速度はアウディR8によって記録され、337km/hをマークしました。

ただし、レース後の検査で、#83のディック・バーバーレーシングは燃料タンクの規定違反により失格となりました。これにより、2000年ルマン24時間レースは、歴史的なレースとして語り継がれることになりました。

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