2000年の相撲

2000年の相撲界の動向

2000年の相撲界では、さまざまな出来事が発生し、それぞれが印象に残る年となりました。特に、アマチュア相撲や大相撲の両面で重要なイベントが行われました。

アマチュア相撲

この年の4月に、名古屋大学相撲部が新たに設立されました。これは前身である名古屋帝国大学相撲部の再建を果たすもので、大学内における相撲文化の活性化を目指した活動が期待されます。

大相撲の主な出来事

1月の出来事

2000年の初め、1月14日には年寄大鳴戸が亡くなり、その影響が相撲界に広がりました。そして、1月場所後の番付編成会議では、貴ノ浪が大関復帰を果たしました。この年は役員改選の年でもあり、理事長に時津風が再選され、新しい理事や監事が選出されました。

3月の春場所

3月には、若乃花が引退し、新たに年寄藤島を名乗ることになります。同じくこの月の番付編成会議では、武双山の大関昇進が決定し、力士たちのキャリアにおいて重要な瞬間が演出されました。

4月の特別イベント

4月30日、横綱審議委員会の稽古総見が国技館で一般公開され、4500人の観衆が集まりました。相撲が一般の人々により身近に感じられる貴重な機会となりました。また、有珠山火山活動災害に対する義援金が寄付されるなど、相撲界が社会貢献にも力を入れる姿を示しました。

5月の重要な試合

5月場所では、魁皇が優勝し、森喜朗首相から内閣総理大臣杯を手渡される光景が印象的でした。また、初めて永谷園が懸賞を提供し、相撲をさらに盛り上げる要因となりました。さらに、朝ノ霧が不浄負けを喫し、このような珍しい出来事も歴史に名を刻みました。

7月名古屋場所での特別ゲスト

名古屋場所の11日目には、フランスのジャック・シラク大統領が観戦し、特別に「フランス共和国大統領杯」を日本相撲協会に贈呈するという国際的な出来事もありました。

9月と10月

9月には元関脇の琴錦や水戸泉が引退し、それぞれ年寄に承認されました。武双山の大関復帰が決まったり、木村容堂が31代目の式守伊之助に昇格するなど、相撲界の人事が続きます。10月には、横綱や大関による握手会などのファンサービスが始まり、観客との距離を縮める活動が展開されました。

12月のルール変更

年末には決まり手が70手から82手に増加し、勝負のスタイルがさらに多様化されたことも特筆すべき点です。

受賞・引退

この年、曙太郎が最優秀力士賞を受賞しました。一方で、引退相撲の興行としては、琴稲妻や栃乃和歌、舞の海、さらには若乃花の引退披露が行われ、力士たちの新たな旅立ちの場となりました。

新弟子の誕生と故人を偲ぶ

新たに誕生した力士には、王鵬幸之介や平戸海雄貴などが名を連ねています。相撲界では多くの力士が引退し、故人として吉の谷彰俊や薬師山精進などの名が残ります。これらの出来事を通じて、2000年は相撲界にとって忘れられない年となりました。

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