2004年欧州議会議員選挙 (チェコ)

2004年チェコ共和国欧州議会議員選挙：低投票率に終わったEU加盟国初の選挙

2004年6月11日と12日、チェコ共和国では欧州議会議員選挙が実施されました。これは、同年5月にEUに加盟したチェコ共和国にとって、初めての欧州議会議員を選出する選挙であり、大きな意味を持つものでした。しかし、選挙への関心は予想を下回り、投票率はわずか28％と、3割に届きませんでした。

選挙制度

チェコ共和国の欧州議会議員選挙は、比例代表制（ドント方式）を採用し、全国を1つの選挙区としていました。選出される議員の数は24名で、任期は5年です。

選挙権は、18歳以上のチェコ市民と、45日以上チェコに居住するEU加盟国市民が有していました。被選挙権は、21歳以上のチェコ市民と、45日以上チェコに居住するEU加盟国市民に与えられていました。

投票方法は、政党名簿に投票するものでした。有権者は、支持する政党名簿を選び、さらにその名簿に記載されている候補者の中から、2名まで選好投票を行うことができました。各政党または連合が獲得した投票数が、有効投票総数の5％に満たない場合、議席獲得は認められませんでした。

得票数が5％以上の政党・連合は、候補者リストの1位に所属候補者が移動し、議席配分はその変更後の候補者リストに基づいて行われました。この制度は、有権者の意思を反映しつつ、小政党の乱立を防ぐ役割を果たすことを目的としていました。

低投票率の背景

投票率が低迷した背景には、いくつかの要因が考えられます。まず、EU加盟直後ということもあり、国民の関心がまだ欧州議会に向いていなかった可能性があります。また、選挙制度が複雑であったことや、選挙キャンペーンが十分に行われなかったことも、投票率の低さに影響を与えたと考えられます。さらに、日常生活における政治への関心の低さなども要因として挙げられます。

選挙結果

選挙の結果、具体的な政党別の議席獲得数や得票率などの情報は、残念ながら本稿では詳細に示すことができません。しかし、得票率5％の阻止条項をクリアした政党が、24議席を分け合ったことは確かです。

今後の課題

2004年のチェコ共和国欧州議会議員選挙は、低投票率という課題を残しつつ幕を閉じました。この経験を踏まえ、今後の選挙では、国民の関心を高めるための工夫や、より分かりやすい選挙制度の構築などが求められます。特に、EU加盟後のチェコ共和国の将来を左右する欧州議会選挙において、国民の政治参加を促進することは重要な課題と言えるでしょう。

参考文献

チェコ統計局（VOLBY.cz）：チェコ共和国における国政及び地方選挙に関するデータベースサイト
中東欧・旧ソ連諸国の選挙データ：北海道大学付属スラブ研究センター
* Total voting results（チェコ統計局） - 2010年4月26日閲覧

本稿は、公開されている情報に基づいて作成されていますが、詳細なデータや分析結果については、上記の参考文献などを参照ください。

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