2006年のSUPER GT

2006年のSUPER GTの概要

2006年のSUPER GTシリーズは、3月18日から19日の鈴鹿サーキットでの開幕戦に始まり、11月4日から5日の富士スピードウェイでの最終戦で締めくくられました。全体で9戦が開催され、多くのファンを魅了したこの年は、ルールの変更や新参戦チームが揃った競技年でもありました。

主な変更点

レギュレーション

この年のSUPER GTでは、ウエイトハンデ制度が大きく見直されました。GT500クラスにおいては、ハンデウェイトの搭載が100kgを超えると、より小型のリストリクターが搭載可能になり、結果的に車両のウエイトを50kg軽減することができるようになりました。マシンの性能を維持しながら、より公平なレースが実現されることを目指した大きな進展です。

さらに、新たに導入された特別性能調整により、レース結果に基づきタイヤメーカーや車両の組み合わせによってグループが形成され、レース中のラップタイムが大きく開く場合にはポイントに影響を与えるハンデウェイトが追加されました。この仕組みは、競争をより白熱させる要因ともなりました。

シリーズポイント制度

新たに導入された有効ポイント制により、シーズン前半の6戦の中から上位5戦のポイントのみが有効となり、さらに鈴鹿1000kmがシリーズに加わることで、そのレースにおいては特別ポイントが設定されました。14位までの成績にポイントが付与される新制度は、レースの戦略を多様化させる効果がありました。

アイテム特認の導入

ホモロゲーション用の特別仕様車が販売されなくても、量産車両の特性を補うための「個別アイテム特認」が導入されました。これにより、レクサス・SC430はフロントオーバーハングを延長し、ダウンフォースの向上が図られました。

マシンとチームの動向

GT500クラス

GT500クラスにはトヨタがレクサス・SC430を投入しましたが、初年度のため参加チーム数は限られていました。特に、前年型のToyota Supraを使用するチームも多く、A80型スープラはこの年がSUPER GTへの参加最後の年となります。日産は新たにKONDO Racingが参入し、参加台数が増加しました。

GT300クラス

GT300クラスでは、新車両の投入が相次ぎました。Cars Tokai Dream28が紫電を、DHG Racingが独自開発のエンジンを搭載したFORD GTを投入。さらに、CUSCO RACINGが新たに開発されたインプレッサを持ち込み、四輪駆動の利点を活かしてシリーズに挑みました。R&D SPORTも新たなマシンにより競技に参加しました。

その他の動向

チーム郷はGT500クラスにマセラティ・MC12を予定していましたが、技術的な理由により出場は果たせませんでした。また、レースの模様は、テレビ東京系の『激走!GT』に加え、フジテレビ系の『モタ・スポ!』でも放送され、多くの視聴者が楽しむこととなりました。年末には、東京でシリーズの年間表彰式『SUPER GT AWARDS 2006』が開催され、注目の集まるイベントとなりました。

このように、2006年のSUPER GTは新しい試みと共に多くのドラマが展開された年となり、観客の心を掴む魅力が満載でした。

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