2009年アブダビグランプリ

2009年アブダビグランプリ

概要

2009年アブダビグランプリは、F1世界選手権の第17戦として2009年11月1日にヤス・マリーナ・サーキットで実施された特別なレースです。前年までの最終戦であったブラジルGPに代わり、アブダビでの開催となりましたが、ドライバーズ、コンストラクターズともにチャンピオンはこのレースの前戦ブラジルGPで確定していました。特にこのレースは、夕方からスタートし、ゴール時には完全に夜となる世界初のトワイライトレースでした。視界の問題もなく、ドライバーの中にはシンガポールよりも状況が良いと感じる者もいました。レギュレーションが変更される2010年の新ルールを前に、給油が可能な最後のレースでもあり、コンストラクターではBMWザウバーとトヨタF1がこのレースをもってF1からの撤退を発表しました。トヨタに関しては、ティモ・グロックの出走が叶わず、再び小林可夢偉が起用されました。

予選

Q1

気温が30℃、路面温度は33℃、湿度55％と絶好のコンディション。トロ・ロッソのハイメ・アルグエルスアリが先陣を切り、各車がアタックに入る中、ブラウンGPのジェンソン・バトンが最初に1分41秒台を出します。その後、マクラーレンのルイス・ハミルトンがタイムを更新し、最初に1分40秒台を記録。最終的にアロンソ、フォース・インディアの2台、引退を控えたフェラーリのジャンカルロ・フィジケラがQ1を突破できませんでした。

Q2

コバライネンが最初にコースに出ますが、残念ながらスローダウンしてしまいます。レッドブルのワンツー体制の中、バトンがトップに立ち、その後ハミルトンがタイムを更新しますが、野勢が集まりQ2敗退者が続出しました。

Q3

日が落ちた後始まったQ3。コースは照明で明るく照らされ、ハミルトンから始まるアタックが見られます。最終的にハミルトンが今季4度目のポールポジションを奪取し、続いてレッドブル勢が2位、3位に並びました。

決勝

コバライネンが5グリッド降格ペナルティで18番手からスタート。フィジケラのみがソフトタイヤを装着し、他はハードタイヤを選びます。スタート直後、ウェバーとバリチェロの接触がありバリチェロのフロントウィングが損傷。しかし順位は変わらず、激しいバトルが展開されます。ハミルトンがトップを快走中ですが、右リアタイヤのバイブレーションでリタイヤしてしまいます。途中ピット戦略が影響し、最終的にセバスチャン・ベッテルが優勝しました。

結果

ベッテルが初のトワイライトレースを制し、ウェバー、バトンが続く展開でレースが終了。なお、小林可夢偉は6位に入賞し、デビュー2戦目でポイントを獲得しました。この年のF1はこれにて幕を閉じました。

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